<1326>「増殖の夢見」

 そのプラスティックの微笑みの方法を使って順な順な増殖の夢を見ていた、、

 たいてたいてたきあげて、ひそかな‐そっとした、きっと、沈黙の作業のなかえすっとすっと増殖の夢を蓄え上げていた、、

 まもなく衣裳のなかでただれている、

 ただひとつの根の基本のただの膨らみの仕方を感じ、感じ、感じていた、、

 

 これはあまりにもよく似通い、沈鬱な仕方で底の方へすっと幾度も幾度も隠れている潜めている、、

 やがて諸方へ回るであろう、、

 ただそこで驚きがあらわれるような‐あらわれないような、、

 どこかへ、追ってやれ、、

 それが逸れる姿、、

 私は気がつかないで接近して、いてその表情を、たくみな表情の正面にまわってしかと見た、

 それは、ただ、増殖であるだけだった、

 

 限りの揺れ、限りの動き、

 これが通うんだ、

 そこの道を通るんだ、、

 たくみな活動の幅、とそのすぐ横を空気が通る音、

 曲がる、曲がる、

 巡る、、

 明らかに散って、、

 

 散っているものがだんだんに速度を落としながら、あらゆる窓に映っているとき、、

 その時々の窓は途中から何事かを覚え、起こしはじめる、、

 それで、様々に時間が遅れてく‐遅れて立ち上がってく、、

 増殖をじわじわ追ってくる、、

 追うようなそぶりもなく、、

 たんたんと、疑問符、疑問符が底なしのように浮き上がりながら、、

 

 あるとき並んでいるのを見た、、

 わたしは、いちいちが、遅れて生起した、疑問の、その欲望なのか、分からない‐増殖への付き合いを、そっと、小さく、見ていた、、

 あらゆるものが束になって柔軟に響いているように感じる、、

 何か、想起、するものがないまま、、

 その僅かな厚さと、響く音、だけが明瞭な伝達をなさなくなったあとにも、

 なんとなく残って、、

 それは、外へ内へ印象を持たせ続けている、、

 

 印象の懐かしい外郭に、輪、輪として、なにか、

 戸惑いまでゆかぬものが、どう、どう‐と響き伝わっていく、、

 影がいて、

 影に明確な決め事はなく、

 そこえ輪を生み、、なんだか、ずっと、ちょっとズレ、ズレて響き続ける、、

 その活動は何かと、偶然並んでいた、

 あたしはあらゆる角度を放置して見ていた、

 と思う、、

 残って、剥がれ‐おちてしまうまえに、、

 なにか、、影らしく、外郭らしく、、

 確かなことを伝えると、、

 それは、また、、響きの外へ、

 それをなす内容へ、時間をかけてかえってしまう・・・