<1244>「模様を取る線」

 小さな塊のなかに音がひらいている、、

 誰か静かに窺っている、、

 どう跳ねるだろう、、

 このものがただこのリズムを繰り返していると、、

 どう跳ね、そして、どう流れるのだろう、、

 

 あたまっから分からないと思われていたものは今分かられていた、、

 そして同じ並びに位置し、乗り込んでゆく、、

 過ぎる、、 過ぎる、、

 まだ温度に違いないもの、、

 ひたすらに駆けている印、、

 明かりがぼうやりと差してきている、、

 この流れはあたしに何を見せるつもりだろう、、

 この流れはわたしに静かな踊りを見せるものだろうか、、

 

 存在が、存在の、ただ、ひとつの奥に入(イ)り、なんでかな、なんでだろ、なんなのかな、と、

 声を散らしてゆく、、

 そのなかにも歩みがあり、わきたちがあり、、

 そのなかでぼうやりと立ち、声を振るう、

 震動はいまもあなたの線の先を伝ってまっすぐに、

 ヒミキガきこえるきこえるヒミキガ、

 わたしはすっかり歌の身体を覚えていた、、

 身体は、軽いというのではなく、跳ねるというのでなく、、

 ただ、一秒々々の動きがよくここに織り込まれてゆき

 華やかな模様人(びと)たるようだった、、

 模様人(びと)は身体を振り回している、

 えんえ、やらや、えんえ、やらや、

 よい、よい、よい、

 身体が また 順序よく剥がれたらいいんだ、

 剥がれたらまた順次駆け出すんだそうだ、

 またあたりまえの沈黙した走り、

 まだうたいの止まないところへ駆け出だすと見え、、

 風が、歓喜を量と教える、

 ひとりみは駆けて過ぎる、

 ふるえているかどうか、

 たくみに腕を乗せて、すた、、とを切る、

 ほかの人もこうやって、半ば驚きながら飛び出だしているのだろうか、

 跳ね出だしているのだろうか、、

 確実なところは分からないけれども、、

 身体がすみやかにさし、しめし音は鳴るけれども、、

 

 雑多、雑多だ、

 一本の線という考えはどこから来たのかと思われるくらいに、

 ここいらへんは渦巻いてるんだ、

 一歩、一歩が、

 激しくはじけて飛んでいくとする、、

 それでもまだここは見られている、そして見ていられる、、

 どんな風しょうと、、

 あるいは驚きを常に内に膨らました静かな顔の、

 そのなかに辺り一帯なだれこんでゆくんだ、、

 透明ではない、、

 透明とは程遠いものだが、、

 僅かに小さな身振りが映って振れていた・・・