<1243>「手と渦、信」

 晴れやかな顔を覗かせてきて、

 道理で、、 軽く、、

 道は軽く、

 そのなかをただに潜ってゆくところ、、

 そのなかをただ走って潜ってゆくところ、、

 疑いのない表情が千遍変化さる、、

 次々に変わる、、

 どこかに中心も持っていない、、

 関係性のなかに線がぼうと浮かびあがってやがるのだ、、

 あら走る?

 そんなに速いスピードで、、

 そんなに駆けてゆくの、、

 ときどき顔をすっかり覆ってしまい、

 その奥からもぼうと浮かびやがるのよ!

 

 この線に対して発話することと言えば何だろう、

 この線に対して、、

 人間はどこまでも手だから、、

 手ィばっかりがどこまでもひろがってゆくから、

 ひろがって渦を巻いてとんとリズムを取っとるから、

 わたしは信の文字のことを考え始めていると言う、

 いや、正確に言えば、信の文字に対してぼうやりとしたイメージ、音の連なりをまたぼうやりときいているだけかもしらん、、

 流れていくおと、、

 この感慨はどこへも動いていかないように見える、、

 この感慨はどこへも軽やかに顔を出だす、、

 身体がひしひしと音を立てる、、

 身が幾重にも重なりあってくる、、

 

 身がすみやかに駆け出してゆくおと、、

 完全に迷いながら突入していくこと、、

 中途で渦を巻き、

 ごうごうと音を立てる、、

 そのなかにいる、真ん中にはおれないが、

 そのなかにはいる、、

 ソノナカニイテヒトリデコエヲダシテミテイル、

 あああと反響さす、

 あああ、あ、あ、 と続く、、

 割れてゆく音、、追いかけて走る、、

 いつでも身体の方がはやく、身体はそれでもじっと待っている、、

 幾方から線、走る、、

 線はヒトリデニハシッテイテユカイダナ、

 身体から漏れてまた無チツジョに散じおのが線を描くのにまたひろがりが出来ること、、

 言いながら熱がだんだんにこえてくる、、

 身体をもっと飛び出してきて、、

 走るのネ!

 信は黙していてそれと感知出来ぬものなのか、どうか、

 あるいは前面にはりだしているところのものか、

 どうなのか、、

 遊びは厳しく緊張して嬉しそうでもある、、

 遊びはもっと緊張したい、、

 華やかな手のひらがすっとのびるおとにそえて・・・