<1223>「一枚の身体の夢に、手を入れて」

 かげしか見なくなり、

 どういうもの、、

 水の、水の音ばかりが際立つ、、

 けむりがり、

 また順番にかげを過ぎていく、

 ほてってきて、、

 たいそうな身体、身体は過ぎ、、

 そうして揺れる、、

 夢の中に少し手を入れてみている、

 何も触っていない、

 かげのなかに夢を見ている、

 全く身体がなくなって、そのまま、

 手が一定にまさぐり、

 くるくる音がする、、

 くるくる音がすると、

 身体は妙に大人しい、、

 突然かぐわしく、

 湿りの振りをして、、

 

 大人しく、平らだろうか、

 そのまま染みていくものは何か、

 運動が形作ること、

 ある感慨を映していくこと、

 手のひらのかかわり、

 手のひらのへんげ、妙な輝き、

 分からずや

 分からずやの道行き、

 風景と別には考えられていないだろうこと、、

 流れること、

 別に現在が目に見えてはいないだろうこと、、

 すみやかに過ぎる、

 それは濃淡で、

 いくらかは駆けていくことであり、、

 こうして、ただなんとなくひらき、

 こうして、静かな人の流れに乗って、、

 僅かに回転する、、

 

 あんまり僅かで、どんな変化も考えていないので、

 違う人になり、、

 あんまり知っているので、、

 ここに固定しているものだけで考えようとしても、上手くはいかないだろうと思いました、

 少し冷えて、緩やかなところに、

 少し眠っていて、

 考えが及ばない、

 というより、感覚にそぐわないので、

 無言で立っている、

 無言で浮かみ、、

 一枚の身体に戻りました、

 時々挟まれる声に、

 気がついて、風景ごとそのまま委ねてしまうと、

 戸惑って、

 あるいは軽々とどこか窓の外へ逸れてしまいました、

 それでもう浮かみ、

 それでもう嗅いでいました、、

 あるいはこの燃焼の音をきこうとしてもそれは違うのでしょうか、