<1175>「線は燃える」

 縦にのぼれ、、

 物悲しい場、

 過ぎてき‐過ぎてく予感にほぼ真暗なまま応え、

 よう、

 ひとりの場、

 興奮した線は燃えている。

 あちこちにまたちらちら立つ、

 ちらちら見える、

 そこに生きている。

 そこにまだ生まれたばかりの姿で、、

 他も何もあろう、他もあろう、

 よう、

 そこで弾(はじ)け、

 点、点、、余、傍ら、過ぎる。

 波も揺れている、

 光も眠っている、

 そのままホウけた眼に映る。

 たれか触れ、

 知られない、

 望、望、と歓ぶ。

 

 影はその嬉しさ。

 影はひとりの跳躍、

 無言のうちに火は出で、

 曲がり、曲がり、曲がり・・・

 

 全的な線

 滲む場、

 真暗なままに過ぐ、

 赤い時日は過ぐ、、

 もはや顔貌のないまま、

 望と望と揺らす籠のないまま、、

 線はひとりでにゆく、、

 あなたの視界のなかになんら驚きのないままに、

 うっかり見かけた光の眠っているままに、

 行列、行列、

 ひとりで速度のない、

 行列、行列、

 アいた口からまるで過去のない・・・

 

 冷たい線が浮かんだ、

 一度も音を立てず、

 ただに光り、ただに移り、

 ここから裏側にぴたりと伝っていた。

 これは全く始まって以来の悲しみである。

 ちょうど手頃な広場で、

 ちょうど黙って立っている姿で、、

 明ける身振りで、

 掴んだ手のかたちのままで、

 

 回転は一言で驚きを迎えている。

 見るともなくで、

 静かに見えて、

 ただ立っていて