一方向、一方向、
げに、げに、おもしろきことかな、
震えたのゥ夜(よ)のゥ、
おまえさま、軽々と言葉を寄越してくれよィ、
その葉、ひきりなしにたづぬ、あたらにたづぬよゥ、
これから宵、
それにそぐう態度で、
いくらもうち進んでゆけよ、、
突然に跳ねィあがるあなたのことだから、
小(ちい)そくかろく、言葉をほい、と寄越してくれよィ
なに、なに、疑わしいことがら、
ほおぺたを静かに照らす灯(トウ)、
おぼろげな肢体(・・・おぼろげな、肢体・・・)
おぼろげな肢体に沿い、這うゆるやかな腕に、
あなたの言(こと)、そのままを乗せていってくれる、
さあさ、
あんたがたがことさ、
うたぐるよりもひそかなそれら、さわやかな熱に、
あなたの身体(からだ)まるごとすまわせてしまう、
その大胆な、
その無音な、
仕草あたしは愛している、
それに、
ひきりなしに続くまるごとの空間そのものも・・・、