<832>「袋から垂れて歩く」

 水の中、でリズム的な感心。全てはくぐもり、全ては非‐言語的。

  全ては非‐言語的(de)。

 そのたくわえ、挑発、無‐む‐意識の補給。補給路のきらめき、補給路のてらてらした・・・。

 元来この、陰(かげ)の、非‐視覚の、くぐもった言葉。たくみな音声の押し寄せ、集合的無関心、軽い嘆息。のあと(のあと、のあと・・・)。

 水分的部分世界の頭上、きれいさっぱりとした、言葉の透明と、うごめきから遥か遠く、軽いものをパチ・・・と弾(はじ)いた。そんな響きに、

  言葉に対して落第的であろう。

 と、水平面でぶくぶくと泡立てるひとりのなま(の)けもの、それは生物的時間で見ると忘れ難く短く、明日も足、あなたも足、歩行の言語性。

  歩行の現語性?

 うつつにひとりのこりのしずくたれかかぶされてみて和足しの・・・。

 和やかな計算の末、としての自分。自分語り。(騙)自分をカタリ・・・?次々に弾(はじ)かれてゆく珠(たま)の音(ネ)。そのかわいた、短い振るえにより言語への関心にうごめき出す。計算の果ての姿。またそこで、終わりのない、おそらくは仮の、姿に対する思い入れ、膨らんだ、張り、袋的身体(しんたい)をさらす。

 さらさらと小さな時間が集められ次第に組合の人びとにより暗算され、袋の休憩を瞬時に思いつくときと、忘れてまた動き出す、その第何段階か目にひらく思いがけない沈潜と浮上の同時的快哉。それから皮膚。皮膚の頑固なよそ行き性。