<2177>「信号時のなかの阿」

 言葉の端に信号を乗せる

 ねの奥で赤いものがぼう、と光る

 ん、

 言語空間が阿の振動に触れるとき、

 身体がぴりぴりする。

 言語空間が真裸にされて阿の空間の裏で笑っている

 いけないいけない、ぴりぴりする

 ぴりぴりするぞ、俺たちの。

 言語的定説のなかで阿ははしゃぐ。

 阿的な身体の裏

 身体の発火、発露

 からだはこもる。身体ははしゃぐ

 あい、あい、私の時刻が。

 完成しては笑う。

 完成しては華やかになる。

 流れたしかけの人

 人の軽やかさの裏の鐘、阿の形。

 阿から来い。全ての時刻。

 阿から来い。阿だけだ。

 信号的な時間のなかの阿

 言語空間は停止して、息のなかで眠る。

 息は、ただの宇宙だからだ。

 宇宙も振動してくれるのかな、それが阿ならば。

 ういや、阿は来る。ここに来る。

 身体をたくさん持って。

 大きな瞳で。

 阿はここに来るのだ。