<2328>「音はいつから」

 あたしはこの掛け声のなかに、

 潜り、

 生まれ、、

 次第々々に細くなる道、、

 あたしはぼうとそこに立っている、、

 なにごとの生み、

 なにごとの生きる日だ、、

 私は驚きながら、、

 この方面のなかにひとつ育つ、、

 私は膨らんでいた、

 これでもか、これでもか、という、、

 ひとつの時刻を立てながら、

 この場所に、膨らんでいた、、

 

 私は姿をし、、

 ここに、液が流れて、、

 それを浴び、

 浴びるだけ浴び、、

 またそこへ沈む、

 身体だけを、そのリズムに、合わせていく、、

 なにとなく、新しい声に、、

 これらを、そのまま、

 合わせていく、、

 私はどう身体に伝えたろう、、

 これはなにだと言ったのだろう、、

 この振動音、

 私は静かな手をしていた、、

 この場所で、

 いくらも翻りながら、、

 あたしは続く、

 ここに点々と、、

 もののなかのさわぎと同じになり、、

 私はここへ混じる、

 この空隙に、

 そのままの存在の仕方で、

 混じり合いたいだけ、混じっている、、

 いつからの音か、

 いつからの音か、、

 

 ものごとのたくみさ、

 さわぎのたくみさ、、

 身体のなかにあって、、

 声をきけるその時間、、

 私が私として、

 揺らいでいくそのものごとのま、、

 あいだ、、

 生まれていること、、

 静かにそこへ向かって走ること、、

 そこのなかへきこえてしまうこと、、

 おとなど、

 ひとり確かめて過ぎることが可能だ、、

 私には光の印があり、、

 それをまた触る、、

 どこかに線を、引き切るためではなく、、

 関係の深さを作ってゆくため、、

 存在の全てで、触る・・・

<2327>「入る以前の水へ」

 ああそんなところにいたんですね、

 と、私は振りながら、、

 その時間のそばにいる、、

 あ、

 はっきりとここに見えてきたのだと、、

 知るようになり、

 私ははしゃぐ、、

 ものがまた、ここで回転し、、

 私は揺るぐだけ、

 夢の中を辿るだけ、、

 これはどこのリズムです?

 分からない、

 次々と、明らかになるだけ、、

 

 あたしは白い、

 その絵の中を、、

 ゆっくりと確かめながら、、

 静かに紛れていった、

 私は底をききながら、、

 上手く入っていった、

 あ、あらわれた、、

 水という水が、

 ここにいろいろな姿を生み、、

 また私は色を塗る、、

 どこにいる、、

 どこにその物事は育つ、、

 私は驚きながら、

 その光景に混じる、、

 からだなど、ここで新しいまま、、

 うん、

 私は長くなっていた、、

 この現象の中で、

 漏れて、

 当たり前だという顔をして、、

 そこへ生きている、、

 そこへ長いまま、生きている、、

 

 身体のなかにあるもの、

 だからしずかに音をさせ続けているもの、、

 あ、瞬間の、

 それは私の手だと、言わんばかりに、、

 ここへつながっている、、

 私ははっきりと見つめている、、

 ここの方途を、

 あなたは勢いを持ち、、

 その時刻を知るのだろうか、、

 私は流れていて、

 今に至る、、

 今から湧くもの、

 記憶を自身とすると、、

 新しく湧くものは何か自身じゃないように思える、、

 しかしその、

 身体に取り込まれる前のものも、、

 自身とする、、

 そういった流動がありえました、かしら、、

 鳴らして、鳴らして・・・

<2326>「遅刻」

 夢や幻と遊び過ぎていたら、数年振りに大遅刻をかました。

 それは当然遊び過ぎていたらそうなるのが自明であるところを、本当にそうなって、なんでか分からないがびっくりした。

 

 高校時代は遅刻の常習犯で多分200回ぐらい遅刻していたから、なんだかそのときのことを思い出して懐かしくなったりして、急いで準備をしているこのタイミングで何を懐かしがっているのだお前は、と少し自分にイラッとするなどした。

 

 でも社会人になって遅刻をしない、特に仕事ではしないのが当たり前になっていって、それは別に良いことだから問題ないわけだけど、それが積み重なることによって、当たり前だ、という場所に上手く留まれず、

「遅刻、それは死」

のような考え方が知らぬ間に自分のなかで醸成されていて随分苦しかったんだなと思い知った。

 というのも、今回遅刻をしたことによって、

「遅刻、それは明確なミスであるが、しかし死ではない」

となって少し空気が通ったのだ。怪我の功名というやつだろうか。

 

 高校時代は、ある駅から学校まで自転車で通っていたのだが、遅刻もあんまり常習化すると、途中から、学校に向かう意味がぼんやりと分からなくなってきて、普通に寄り道したり、ほとんど漕ぐのをやめてただ自転車に座っているだけのような状態になることもしばしばだった。そのある駅から学校に向かう同級生というのも何人かいたはずだが、ちゃんと間に合うように急いでいる人は、私のそんな姿を見て、

「こいつは正気か?」

という視線をぶつけてきて面白いものだったし、また、

「ああ、あなたも学校に向かう意味が分からなくなってぼんやりしてしまった人ですね」

と言わんばかりに、私と並走してまともに学校に向かおうとしない人もいたりして、これもまた面白かった。

 

 遅刻というもののこの、圧倒的な申し訳なさと、自由の風が吹くこの感じ、この矛盾する感じというのは何でしょうね。決まった時間に決まった場所にいなければならないのに、そこにいない。なんならまだ家に居たりする状況って、めちゃめちゃ焦るけど、めちゃめちゃ自由な気持ちになるんだよな。高校時代はひょっとしたらそういう遅刻の両面性というか、魅力にハマっていたのかもしれない。

<2325>「現実から季節へ」

 私はまだその時刻に集まって、

 いつまでも新しくなってくる、、

 それが姿なので、

 私は知り、、

 私は起き上がり、、

 このなかにある、

 このなかで動く物事を知る、、

 それは向こうで、

 私は渡り、、

 それは繋がり、、

 ひとつひとつの波に印される、、

 それが風景になる、

 

 それがこの形のなかで始まり、、

 私は揺るぎ、

 いまいちりょうのなかで会う、

 それはこぼれ、

 それはさわぎ、、

 いま私は回転する、、

 それぞれの速度を持ちながら、、

 いずれもその景色のなかで、

 回転する、、

 いちがそれぞれに混ざる、、

 私はあたたまりながら、

 そこへ出る、、

 そこへ物事を繋ぐ、、

 私は隅へ出て、、

 そこに言をつなぐ、、

 今から晴れて、、

 今から身体をつなぐ、、

 あ、

 それぞれの印の、、

 なかにあなたは、居て、、

 存在を呼ぶ、

 存在から垂れてくる、、

 私は季節になり、

 そこに居る、、

 

 そこから漏れたもの、

 私は華やいで、、

 一量から過ぎたもの、、

 私は増える、、

 私は過ぎた物事になって増える、、

 形がある、、

 身体が知った、、

 各々の形がある、、

 そしてなかに惑う、、

 このものごと、、

 この身体からはかれること、、

 私は夢を見、

 身体のなかでつながる、、

 それはひとつの香であり、、

 ひとつの名残りであり、

 ものを見破る、、

 ものを遠くに見つめ、、

 そこを見守る・・・

<2324>「太陽は新しく眠る」

 あなたはそんな、身を滅ぼすような形で、存在のなかに立たないでください。

 私が請け負いますから。

 身体を直に開いてください。

 開いてはくれませんか。

 存在のなかで鳴っている

 ひとつの方法を、

 きかせる人です

 きかせる時刻です

 

 人間はどこで眠っているの、と、

 あなたはここでききます

 存在の、果てではありません

 ここできくのです

 私は煙の時刻を頼りに

 その問いを育てようと思います。

 生まれた頃に戻り、

 その問いのなかでまたひとつ、緩やかに、育とうと思います。

 

 あなたは吐き出されて、

 また太陽のなかで眠ります。

 吐き出されて、

 太陽の真中央で、

 

 それから、招んでいます、

 ここが新しくあたたかいから、

 招んでいます。

 

 私は透明な光線のなか、

 太陽が生まれた、

 その記憶の細い糸が生む、

 線のなか、

 日常的なあたたかさ、

 身体がひらく、

 一条の世界のなか。

<2323>「自性の熱、円」

 身体ばかり剥がれている、、

 もののあいま、、

 私は呼吸し、

 その剥がれのなかを見たか、、

 呼吸はどうなる、

 あたりまえに育つのか、、

 印はどうなる、、

 あなたがこちらへと進み、

 それは、ひどく新しくなる、、

 もののなかを覗き、

 ひどく愉快らしくなる、、

 

 あらたに始まり、

 私はそのまま存在に手を置いて、

 ここで休んでいる、、

 ここで新たな形のなかに入り、、

 手を届けている、、

 あア、新しく生まれた、、

 私が差さるならば、そこに、、

 続々と、手を、、

 うん、そうして、ひとつずつ進んだ、、

 現象に色を持って馴染んでいく、、

 順番に顔の中へ来て、、

 それぞれが叫び、、

 それぞれが時間に乗りながら、

 あたしの中へ、集まってくる、、

 あたしは存在ごとあたたまる準備をしていた、、

 今にその呼吸はきこえることになる、、

 なあ、その仕草は、どこへも、、

 簡単についている、、

 あたしは混じり込む、、

 ものをひろく取る、

 いくつもの様子のなかに深く入っていく、、

 ねえ、

 これはどこのかけは、

 わたしは歌を歌うことにする、、

 なぜなら印が必要だから、

 これはどこから出た香りなのか、、

 ひとりで、上手く馴染んでいく必要がある、、

 

 時間のなかで興奮した、

 その姿が今にあれば、、

 私は驚いているには違いがないのだけれども、、

 ここで発火し、、

 私の方面へ、静かに動いてくるのを、、

 きいている、

 たしかめている、、

 これはどこに続く響きなのだ、、

 なにも明らかにならない、

 私はここに揉み込まれるだけである、、

 仕草が膨らむだけである、、

 まじないを、そっと知るだけである、、

 どこから来たものなのだろう、

 順に混じり、、

 円を描く人、

 どこからその方法は来たのだろう・・・

<2322>「接近線、払う」

 いくらか育ってきたな、

 うん、

 そんな表面に出てきたのだと、

 私も思う、、

 どうだろう、

 続けて声をさせてみるのは、

 出来るだろうか、、

 ええ、

 私はそれぞれを、

 それぞれをきくことになるが、

 それは可能だ、

 可能な振動体なのだ、、

 

 私は払い、、

 身体のなかに沈む、、

 えらくその波のなかで増え、、

 あなたの語らいに進む、

 何かを払おうとして、、

 そこに立っている、、

 身体は当たり前の響きに対し、、

 どこでも無音、

 無方途であろうとする、、

 どこからさめたらいいか、、

 私はさぐるようなのだ、、

 すぐに生まれて、

 また身体のなかに帰る、、

 またこの時期の輪の中に帰る、、

 あなたが構えていて、

 何を運んだらいいのかも、

 はっきりとは分からないまま、、

 この時刻に並んでいる、、

 そのおのおのの形で、

 並んでいる、、

 並んでいるものへの接近、

 接近するのは生身の声だけではない、、

 あなたもここに時刻を持ってきた、、

 どこから出たのかは分からない、、

 

 身体が次々に見えて、

 私は縦にはじまり、、

 それぞれに加わりながら、、

 声の輪の大きさを確かめる、

 響きを、

 響きを感じ取るのはどこだ、、

 私はつながり、

 その方向から来る、、

 その方向からそれぞれの成り立ちを確かめる、、

 こんなふうにできた、

 それらを確かめにいく、、

 私はこの風景のなかで、

 はじまっているものの隅々まで、

 水になって出ていく、、

 あ、方向のなかに染みて、、

 ひとつひとつの身体になっていく、、

 これは懐かしい、

 これは時刻の前だ、そうだ・・・