<2991>「身体が夢を握ること、血しかない」

 私は知る、

 環境も、気分を持っていると、

 私は歩く、

 特に何を考えるでもなく、、

 私は、

 想像した世界のなかへ、

 段々に進んでいく、

 この日々が不思議で仕方ない、

 当たり前に訪れようとしている、

 その日がこわくて仕方ない、

 私はドキドキする、、

 身体が夢を握っている、、

 夢を握っているとき、

 こんなにも生にはいろいろ起こるか、、

 こんなにも1日の密度が濃くなるか、、

 

 多分、

 何にも起きていないように見えたり、

 淡々と過ぎていたりするように、

 ただこちら側からは見えていることの、なかに、

 これ以上はないというような、

 ひとつの劇があって、

 その劇は隠されている、

 穏やかな笑顔で隠されている、、

 私は集中する、、

 自分の作業に集中する、

 エネルギイを、

 どのような形で通したらいいか、

 模索し、

 方向が定まりだすと、

 その勢いは濃く、強くなる、、

 私には血しかない、

 血しかないから、、

 交通整理をする、

 ここと、ここと、

 あそこを通ったらいいよという、

 道案内だけをする、、

 近くで人が呼び、

 私には現実もあることを思い出す、、

 

 生きていることは、

 なぜ複数なのだろう、

 生きていることは、

 少し分裂の気配、、

 だから、

 昔の友達と会うこと、

 家族と会うことは、、

 その複数さのなかに、

 線をひとつ通す作業、

 私は、

 穏やかなのかしら、

 と自分を疑うことがままある、、

 からだのなかで、作られた、

 私の血は、

 よろこびや、

 さびしさの形をしていない・・・