<2898>「人体と液、」

 私がしらないところではいているもの、

 まだ身体なのに、

 まだ命の、

 点灯したところだのに、、

 私は騒音に悩まされていた、、

 ひとの、

 どろっととける音がした、

 熱量がした、、

 あたしは、

 それを内に抱えていることが、何だか、

 少しずつ分かってくる、、

 だから良いとはおもわない、

 ただ、分かってくる、

 人間が違う、、

 

 私は、

 今まで見てきたものとは、

 違う場所に入り、、

 あなたを、、

 あなたをまとおうとして、

 また、

 ひたすらにとけて、、

 それで、

 いくつもの形が、、

 そこへ混ざろうとしている、、

 私には、、

 からだの違いが見分けられない、、

 あたしは、

 ふたつの意識のなかの、

 そのお前に相当するものの、

 ふたつの不快のなかへ、

 まっすぐに、

 液を沈めていく、、

 しらない、

 しらないからだがそこで揉まれて、、

 私はただ、

 真透明な肌になっているのを、、

 ここで感じていた、

 ここで感じることで、

 時間が長くなっていった、、

 液も、熱を持ち、、

 かんたんに、

 人体から垂れていた、、

 

 あなたが見守るその、、

 僅かな光線の世界、、

 そのなかに住むこと、

 そのなかに育つこと、

 そのなかで泡立つこと、、

 私は離れて、、

 過去の、

 一量のなかへ私の姿を合わせる、、

 そっとさぐる液、、

 あなたが、一量で、、

 その底を、さぐる液・・・