シアタス調布にて。
これで今敏監督の劇場映画はとりあえず全部見れたのかしら。
この作品はう~ん、なんと形容したらいいのか。笑
『千年女優』を先に見ていたので、
「ああ、『千年女優』は随分複雑に、現在と映画内映画と回想と妄想とを混ぜ合わせたものだと思っていたけれど、『PERFECT BLUE』に比べると、かなり分かりやすく交通整理されている作品だったんだな』
という感想を持った。
結末を言うとネタバレになってしまうので言えないが、『PERFECT BLUE』は、結末を分かったうえでも、なお、
「ええと、ということはあのシーンは、どこの、誰の、何だったんだ?」
と、迷子になる場面がとても多かったように感じた。
『千年女優』に繋がっていくところの、現実と、映画内映画と、妄想と、ループとを混ぜ合わせる手法で作りたいという、その原液をそのまま表現したような映画だった。
生のものをそのまま食らったので、衝撃度という意味では、『パプリカ』よりも、『千年女優』よりも大きい。
ただ個人的な好みで言うと、『千年女優』の方が好きかなあ。
ただ、『PERFECT BLUE』は、今後何回も見て、逐一、
「あれはどこの、誰の、何のなかなのか」
を確認しようとしたくなる部分はある映画だ。