<2846>「砂を、下へ、下へ、」

 あなたの水泡から、

 声がやってくる、、

 ひとり出迎える、

 あたしは気恥ずかしい、、

 全て、裏に帰り、

 あたしは難しい、、

 しずかな泡の底、

 しずかな海の底に、

 あなたを置いて、、

 ものが足りない、

 あたしはものとの付き合い、、

 方法もない、、

 視界が暗くなる、、

 

 夜、

 ひとりで走っていて、、

 周りの物音も、なにもしなくなるとき、、

 私は街灯の下に置かれている、

 私を初めて回復するという気がする、、

 あたし走る、

 あたしまた走る、、

 これがある時間、

 無限に繰り返されてゆくと見る、、

 それぞれの光景に、

 あなたは招待されていると見る、、

 どこから来て、

 どこからこぼれ続けてゆくのか、、

 私に知り得ることはないまま、

 からだからたちきえるまま、、

 あなた水の中へとかされていくの、、

 声などしないまま、、

 情報が、

 あたしその線に乗って駆けてくるのをきいて、

 全てを理解した、

 あなたのその無音の時間に一緒に、

 さかのぼって居たい、

 居られるような気もしていたよ、、

 あなたまだからだのかたまりのなか、、

 そこからひとつの裂け目、、

 順番に、

 ひといきに、こぼれるもの、、

 あたしが掴んで、

 なかへ戻そうと試みて、

 すぐにやめるもの、、

 すぐに泡が立つもの、

 古代へ置いていって、、

 砂を、

 下へ、下へ行くということは、

 時間を戻ること、、

 

 あたしはだからその膜の下を、、

 いつも探りつ探りつしつつ、、

 いますこしそこに近いところに、

 そんなもんだから時間の分からないところに、

 徐々に来ているらしい、、

 からだたちの泡の・・・