<2682>「内界と亡霊」

 あたしはそう、底にあるの、、

 つたない通路から、

 歩を、

 ひとつひとつ進めて、

 ねえ、

 あたためられてきたものがあるの、、

 ね、

 ここの時刻は静かでしょう、、

 あたしのからだのそば、

 うん、

 次から次から漏る、、

 私は、

 その水の流れを前に、ぼうっとした、、

 うん、、

 

 これを含んでね、、

 どこかさきの方へ通るけど、

 きっと、

 きっと含んでね、、

 私は、

 これら声がはらへ着くのを知る、、

 うん、

 どうと響いたな、、

 あたしはいくらか糸が、巻きついている、、

 先へ、先へ、

 亡霊の身振り、、

 あたしは足をスる、、

 なんだか肌に、

 ひんやりとした地面が含まれてくるぞ、、

 あたしはここをのむ、、

 のみこんで、、

 内界の映像とする、、

 あたしが歩く廊下、

 どんどん来い、、

 なかへ、なかへ来いという、、

 

 なにか響きだ、、

 あたしのなかへ束になって渡ってくる、、

 あたりの響きだ、、

 それが中心、、

 それがかなたへ膨らんでゆくこと、、

 さぐる、さぐる、、

 ものの内部にあたる、、

 これは何重、、

 これはトオン、

 これはかく細かい砂の飛び散り、、

 うちへ、

 うん、うちへ、、

 どうぞ、あなたは、、

 いつもその、

 見たこともない表情から、なかへ、

 なかへ入る、、

 その下方でおそれ、

 しずかにふるえている魂のひとかけら、、

 あい、

 私は映る、、私は映す・・・