<2672>「あたしのあたし、もっとあなた」

 あなたはまだ過去の呼吸のところ、、

 それぞれの日のそっくり入るところ、

 ものに、

 ただふれているだけであろうところ、、

 そこからしか来ない、、

 あなたの声の流れというのは、

 そこからしか、、

 ただ漏れているものにふれているだけで私、

 私は、

 きっと遠くあります、、

 あなたより、もっとあなた、、

 これは遠くあります、

 遠くに、そう、きっと遠くに、、

 

 あなたが場所に来た、、

 あなたは声をした、、

 知らないが、、

 ここで駆ける駆け続けるひとつの流れ、

 ひとつの流れに、

 あなたは粘り気を増しながら来る、

 近づいてくる、、

 あたしはここは夢だ、

 ここは夢の中のあたしのあたしだ、と、、

 ひとり承知し、

 なんだ、水の中、、

 これはヒの入る、、

 光の入る、、

 それぞれの方法、、

 それぞれの吸気のなかへ、、

 これは入る、、

 入るたび生まれる、、

 生まれるたびはじける、、

 時間的存在はここへ、

 流れているという、

 蓄積されているという、、

 あたしは記憶、

 記憶、

 記憶しているよ、、

 そんならもう、、

 とどこおっていたもののながれながれて、、

 来て、、

 それはみな手の中で見て、

 眺めて、

 なんともないということ、

 なんともないうちに、

 時間が次々経過していく、ということを、

 

 あたしは帰る、、

 この砂の内部で、、

 あたしは噛む、、

 噛んだら流れたもの、、

 あたしはその水の筋、ひとつひとつに対して、

 無感で、

 なまあたたかいことに、

 妙な安心を覚える、、

 ここにいたのいたの、いたの・・・