<2605>「悲しみの内方へ」

 そんな日のもとへ、

 ただ、まっすぐ寄りました、

 あなたは、

 ここから少しずつ、入ってきて、、

 また外へ帰ります、 

 知られて、渦をして、、

 そして帰ります、

 あなたがたがどこにいるのやら、など、、

 少し気にかけながら、

 まっすぐに、

 流れていくのでした、、

 ものもそれぞれに遠く、

 始まっていくのでした、、

 

 ねえ、あなたが、

 それぞれにあたって、、

 こちらへ始まる仕方はどうだろう、、

 あなたは少し動きが出来てきて、

 悲しみのはじまりへ立ったと感じたことが、ありました、

 今はどうですか、

 ええ、今は、

 そこに悲しみがあったら、

 それは、めったにないことなのだから、

 特別力を込めるでもなく、

 静かに、

 その悲しみを深くしようと考えています、、

 あたしはそこに声を交えます、、

 あたしは少し始まるようですよ、と、

 そういう形で、

 声をさせてみる訳なのです、、

 あなたがその印をば持ったのなら、

 私もそれにならって、、

 少し悲しさのある方へ、

 身体を渡していこうかしら、、

 

 私はそうして黙っています、、

 この、

 からだのなかにある液の動きの、

 そのにごりと速度に合わせて、

 目覚めたり、、

 目覚めながら勢いを増す、

 増すものをただ見つめたり、、

 ただからだの肌、

 いれかわるひとつ、ひとつが、、

 私の水の姿の一部として、、

 ここから先へ、走ること、、

 私は出合いを回復します、

 そうして、

 変わらぬ心底を掴みながら、、

 私は困難ではないはずなのに、

 な、

 このように、上手くやるはずであるのに、

 な、

 と、

 ひとり身体に訊いていました・・・

 底から生まれたんですからね・・・