<1987>「春の仕組み」

 キョウのなかに入っていたことなど、

 ずっとあとになってみなければ、

 分からないものですよ、、

 しかし、静かであれば、

 私は、それもなかなか良いと思っています、、

 どこぞからこの印は来たのでしょうか、、

 私は諸方を見つめて、、

 手でまぶし、、

 色を分けて、また、

 底から駆けてくる、、

 ア、

 自身の作る世界の責任を、

 この身体だけで背負う、

 それが孤独だということなんですね、、

 ひととの関わりが切れることではないようでした、

 

 それから、芽吹く、、

 あたしは、

 ものすごい速度で生まれていました、

 諸々の、内部の速さに、

 もうほうけてしまう、、

 そのような存在として、ありました、、

 声が内部にきこえていく、、

 身体の器官が、応答する、

 私は手でさわる、

 身体の器官が、応答する、、

 はア、その熱、、

 そのような波の打ち方に、、

 あたしも住んでいるんですね、

 だだだ、熱など、、

 身体に縦横に打って、、

 私は、ひとり、

 ほおと浮かびました、

 

 抱いた線に、、

 いくつもの装いが、、

 しかし、なんと、あなたはあたりまえな、、

 ひとつの身体器官でした、

 身体に会う安心、

 身体に潜る安心、、

 もう、これはそのまま煙になる、、

 私は白く、細い線です、

 あなたが飾って進むその道幅に、、

 ひとつ軽やかな色を塗る、、 

 ひとつの線なのです、

 たれかこの色合いに、、

 じとりと触れているのを、

 確かめて、、

 私はどこまでも濃くなります、、

 生きている線が流れて、

 そのまま諸方へ、、

 静かに事が進んでゆきます、、

 あなた手を、、

 静かに手をみせてほしい、

 私は発話するから、、

 どこまでも振るえた線でいるから・・・