<1897>「彼方と泥」

 そのまま線に当たろうとするの、

 なんでかは知らないけれども、、

 そのままで線に、

 私は、時刻が増えているけれども、

 それで、身体をひらき、

 めまえの物事に全身を映したまま、

 静かに転げてくる、、

 私などがここの様子に当たり前にとけこんで、、

 ばたばたばたばたと言わせるには違いがない、

 今にそのものごとのなかへ、はじけて、、

 駆けてくるに違いがない、、

 その緩やかな調子から生まれて、、

 はれ、はれ、、

 今に道のかかる、

 つらなる、、

 

 あまりに長くその線に混じろうとしていて、、

 どこか、絡む、、

 どこから、ほどけ、、

 しぐさが今ここを産み、、

 あれ、あれ、どうして出て来、、

 なにだ、この回転する人々は、

 と、静かに声を渡すことになっていたり、、

 なんだろうね、お兄さん、

 わたしは二重になり、三重になり、、

 音がばらばらに鳴っている、、

 そのひどく先の方を見て、、

 あたまのなかの紐が次々、

 さて、さて、、

 引っ張られて、、

 私はステップを踏み始める、、

 ステップは熱だ、、

 ステップは身体の外に漏れる信号だ、、

 信号は単純で、美しい、、

 あなたが目にしているものと、

 ちょうど同じぐらいには美しい、、

 たれてたれて、

 巻き始めていくおとがきこえる、

 さわぎの糧が見えて来る、、

 ふら、ふら、

 波が立つ、、足場は次第に境界がなくなる、、

 

 はあその流れのなかに来たのですか、、

 私には分からないのだけれども、

 当たり前にきこえたところから、、

 私は割れてきていて、、

 にげるにげる、

 揺れてきていたものが当然に、、

 割れて、流れている、、

 これは線になりますか、、

 私は指をそのなかにいれ、

 かきますようにした、、

 ここに線はありますか、、

 と、びいい・・・ん、と張るものがある、、

 人は彼方でしびれている、、

 私は安心して泥になる・・・