次々そこに声が出てきて、、
私は、あんまり遠くへ来たのも忘れて、
静かにはしゃいでいる、
あれ、なんで、そうだな、と、、
ひとつの身体のなかに、
多量な響きが埋まっている、、
そのひとつが、当たり前に風に乗って流れた、、
海の近くで、
人はたくさんいるのに、、
あまり声がしないと思った、、
ただ当たり前に、遠くだけが見えていて、、
あたしはその場所でしばらく、生きているのを忘れていた、、
あたしはただの白い器になっていた、、
構えて、
だんだん土の中へ深く沈んでいく自分をイメイジした、、
そこからまた足の裏で地表面を掴まえるところまで戻り、、
そこに静謐な姿でいる、、
あたしは、この夜だけが他から独立しているように感じてくる、、
手と、
木の匂いと、、
涼しい鳴き声と、
風とがあるだけで、、
私は回転する、
ここに生きて帰ってくるために、、
私は回転するのじゃないか、
他になにがつらなろうがつらならなかろうが、、
私はここを静かな力で、、
握る、、
私は本当の一点だ、、
そうして小さな風に揺らいで遥か遠方まで行くことの出来る、
小さな一点だ、、
身体よ、持ち上がれ、、
軽くなれ、、
それはどこまでもこの日の、
この日の連なりを含んでいるものの姿となる、、
あの人の目、
そうだ、どこか、暗い夜から持ち込まれて、
あの一点に据わる、、
あの人は微動だにせず、
土を、
煙を、、
風を吸ってきている、、
それが私には分かるので、、
ひとつこの喧騒が空白になるところまで入ろうとする、、
ひとつこの大仰な揺れが全体から諸々の粒を受け、
集まって、
沈黙してしまう一点に、入ろうと思う、、
・・・
身体は後を追った、、
私は、ここに夜のあの時日を持ち込んで、、
跳ねていた、
楽しい、、
どこにもはしゃぐ線が出てこないまま、、
私は静かに笑んでいる、、まったく涼しい、涼しい、ここは・・・