<1871>「沈滞するものと、手」

 あたしはさかんな熱のなかへはいる、、

 それでしたのほうへ、

 まっすぐに垂らして、、

 どこか、

 それが記憶の、音のならないところまで、さかんに、、

 暴れ込んで、

 今いっぴに、さわり、、

 あとからあとから、、

 それは部分と部分を噛ませ、

 次々に盛り上がる、、

 私は盛んになったところでひどく生きていた、、

 あるときは身を作る、、

 あるときは、、そのいっぴから逃れる、、

 秘かに回転するために、

 ここで息をするのだ、、

 ここで連なって、

 私のなかに絶えず生まれていくのだ、、

 

 なにか、が液の、、

 代わりをして、

 私は滑らかにその面へ出てく、、

 だれ、身体がひらき、、

 そのままあたしのなかへ転がり込み、、

 私は欠伸を忘れ、、

 身体が底へゆるやかに沈んでいくのも忘れて、、

 蕾が花へ、

 花は香へ、、

 香はなかへ、

 なかはあたしの知らないところへ、、

 次々に、ほぐれて、、

 ある、あたたかい一身体温度のなかで、、

 晴々と歩く、、

 華やかに過ぎる、、

 沈滞したものとしっかり手を握り、、

 いまこのさなかへ来る、、

 ひとが来る、、

 あたりからほうこうも絶え笛のような鳥の声だけがする、、

 明かりも、

 暗さもない、、

 今いっぴのなかで私は徐々に形を失う、、

 そこから珠が出来、、

 ひとつ跳ねて始まる、、

 

 あれは手のなかにすべて眠り、、

 いまそんちょうした線のなかを、

 ひとりまたひとりと通る、

 その身体がいま外の水に映り、、

 あたしは内の影をそこに確かめると、

 いくつも遠い気持ちになる、、

 あの、無数に立ち上がっていた、、

 あの、しんから身体に溜まり踊り出して止まない、、

 ひとつの影は、

 どこに行ったのだったか、、

 分からないはずのしかし家の先に手を、

 潜らして、、

 あたしはまたそこに抜けてくる、いくつ、いくつも、、