あたしはそこにある響きを知らない、、
さらにさらに紛れ、
ものがよく通るなかへ生まれた、、
あたりまえにある暗い、
真黒な道へ、
静かに身体がのびてきた、、
そこに白い花が、
一輪咲いている、、
私はその揺らぎのなかへ静かに混じり、、
さあ、あなたも粒に成れ、、
さあ、あなたも、今この装いのなかに混じって、
小さな粒になり、、
種の記憶まで結わいて行け、、
と、
その人は承知したのか、、
頭上遥か高くで、ようよう白くなり、、
私の種を静かに手に巻いていた、、
静止する、、
風はない、、
男は中腰で、、
道の心臓の、とん、とん、
と、打つ音に合わせ、、
片足で、拍子を取った、、
、この道に、人は絶えたのか、、
私には最初から、あなただけがいるのか、
、花
、揺らぐ香り、、
、長く生きた、
よ、は、よ、は・・・
静止する、
風はない、、
男は息を吸い、、
私は以前の姿よりもまた白くなった、、
なにぞなにぞ、これだけ生命の乱れて、
踊る、踊る、
、花の香り、、
、路を打ちながら・・・
ぼゥ、と中心を持たない頭で、
その路地を眺めていた、、
私には、暗い道に、、
何もないのに、、
白い人の、リズムを刻む姿勢だけが、、
焼かれたようにはっきりと映り、、
芯が、静かになって、、
この窓居から、去るという仕草が持てない、、
、花の香り、
(花の香り、、?)
これは私のなかで生まれた種の記憶なのか、
道に結わかれたものが、、
当たり前に咲いて、
私のなかを巡るのか、、
かつてあのように花であり、
私は、踊りを招んで、、
人の絶えた道を眺めるものとして静かに結ばれていたのか・・・