水の上に身体をのべ、、
あたしは、静かに浮かぶ、
白い髪を垂れた人が一歩、また一歩、とこちらへ向かい、
私の横で止まる、、
私は起き上がらなかった、、
その人はしゃがみこみ、、私の耳元へ来て、ひと言、ふた言つぶやいた、
私は総身が空になった、
白い髪を垂れた人は立ち上がり、ゆっくり、ゆっくりとその場から去る、
私は、中空へ身体が浮くような、そんな身振りで、その水の上へ立ち上がる、、
しばらく黙っていた、
風のなかにいくつもの粒が紛れて去ったあと、、
身体が動くのを感じた、、
私は種になります、、
そのつちへ沈み、
私は自然に種になります、、
長くゆき、、身体に時間をかけて、、
そこから手を出します、、
あたしは、種から直接に手を出して、
静かに歌います、
身体を合わせます、、
その、沈黙のなかで、つちに知られます、、
私は陽をみたいのでした、、
その呼吸が、まったく空になるまで、かわきたいのでした、、
私は、すじを幾つも持って、、
そのひとつひとつが身体のなかで振るえるのを、、
今たしかに掴んでいます、、
あたしはなにか身体が次々に、
燃えよう燃えようとしているのを感じて、、
これをひそかに剥がずにはいられない気がしました、
内があるなら、全部見せてやろう、、
そして次々に、燃えていよう、
とそう思ったのです、、
私は静かな熱と、苛立ちを連れていました、、
はあなにかこれは長くかかる、
静かな糸のまんなか、、
私はこの揺らぎに従い身体を振るっていました、、
私はこのささやかな振れのなかへ出て来ました、
なにかおかしいんだよな、、
私はこの振れで出で来た種なのだから、、
ああして、
水の上へ浮かんでいるところへ、、
声に掴まるはずはないのです、
はずはないのですが、、
そうしてのびたあなたの手にも、
熱がこもっていて、
それに触れたらただそのまま、
漏れていくよりほかにはない、、
私はまたここから先へ浮かんでいくのでしょうか、、
音がきこえて、、
足から足へ、伝いながら、
この響きを作り・・・