<1770>「劫初に手を置いて」

 身体の狭間にその呼吸のもとが来たのかどうか、、

 ほら見なさい、だらだ‐だらだとあなたの身体の中を走るものがそこでいくつも、、

 回転し、回転し、生きる、、

 劫初に手を置いて、

 そこからどうか静かに泡立つものの一端として、、

 だんだんかたまる、

 だんだん隆起する、、

 身体がそこからあなたのなかに溜まり出して、、

 私は静かなサインを打ち出し、、

 はっきりと振動するにいたった、

 おい、そこからよく覗いてくれ、、

 初めに置いた手から次々に、草が、

 花が、、

 放題に、放題にひらがってくるのさ、

 なあそうだろう、、

 

 私は劫初を掘る、、

 おそろしい静けさのなかでその跡に手を付ける、、

 見事にひらいたのだな、流れの、、

 私は、巡る、、

 静かに探るもののなかを、また重なり、また重なり、、

 私はそこに入っていく、、

 今そこから見えるものに意識を限定付けてくれるな、、

 私はそこからまた手で奥に入る、、

 さあ、さあ、ここだ‐だだ‐ここだのだ、

 さあ潜れ、なに、

 呼吸のもと、

 あたしもあなたも、この風景のなかを迅速に渡ってきたものと思われます、、

 そこから過ぎる、、

 いずれの方向からとてもとても湧き出して触る、、

 なに‐そこ‐いずれの、身体のもたせかたに、

 私は文字と呼吸を読み取る、、

 汲める、汲める、、下からもひそめていたが息がするから、

 はいる、はいる、、

 その刺激にかなう手のひら、、

 

 無限の連なりに参加しているだけですから、、

 あたしは表面に居る、、んいや?

 どうだか、どうだか、、

 時間がないところで手は劫初まで戻る、、

 私はただ浮いて、、

 そこから来る水の中に自然と浸かっているだけなのです、

 そこから来る手のひらに、

 当たり前に乗っかっているだけなのです、、

 それはちょうどここへ来て、

 私の頬へさわる、、

 私の次へさわったままで振動している、、

 それが響くと私はまた眠り、また覚め、、

 また無限に身体に連なっていく、、

 その結び目、、

 いくつもに折り畳まれた線の中で、、

 私は静かに踊り出す、、

 私は静かにまとい出す、、

 よく分かれてきたものから順に、順に、また含まれて・・・