私は零のさびしさに乗る
私は零のさびしさに乗って、ただ
青色にたたまれた風景のなかに、
一刻一刻と生まれていくばかりである。
私は零のさびしさに乗る
零、さびしさ
私からは遠いところに、全部の身体が溶け込んで、
今の器。
これには全てが紛る
これには全てが聞こえる
私は零の、さびしさを渡る
間違いのない、さびしさの線の真ん中を
零のさびしさ
零のうたい
零の器
零に映る、太陽の線
太陽の線を跨いで、優しく歌う人
姿が見えて、流れていく人
私は零のさびしさに居る
居所をそこに定め、
長い時間でもひとつ揺れていますか
私は、そこに映るもののなかで生きてきて、
零の、そっと鎮まらせる涼しい高音を聞きました。
私は、いつでもずっと、零のさびしさのなかにいました。