<1460>「一人の線員がいた、」

 一人の線員がいた、、

 どうしたって、、

 豊かに、火を持って、、

 線のちょうどうわべ、

 まともに浴びて、、

 そのまま、線員は、なんどとなく、、息をする、

 

 息をすると、、

 私に、火の中の語りが生まれて、

 月日が大体、

 大体の明るさになり、、

 そのまま、見えてくる、

 私に、歩行があり、

 熱があり、、

 いずれもが、この日を捉えて、そのなかに、見えている、、

 

 息をすると私ははだけた、

 はだけのなか、、

 遠い気配のなかに、、

 しっかり立ち、、

 なにか、不自由のない、、

 音にさらされない、

 そういう場所へ、

 歩をついている、、

 ついてゆくところ、ついてゆくところが、、

 ためらいもなく割れて、、

 割れていると、

 底の方から、、

 無音の熱のしつらえが、

 顔をのぞかせて、、

 とくに、とくに組みいろうとするのを、

 立って、受けるのを、、

 有意識が、

 ここからいちばん遠いところでも鳴るのを、、

 

 線員は、線の一部となり、聞いていた、、

 身体をごうごうと鳴る場へ組み換えて、、

 その、かつて線であったもの、、

 切れ端など、、

 どのような、態勢で、、

 知っているばっかりに、、

 かつてから、さらに遠く、、

 線の跡を、、

 まったく黙り去って、、

 少しのけむが、、

 

 それも、、

 私の端にのぼり、、

 端のなかで僅かに香ること、、

 香りと、、

 私のけむのなかの日、と目、、

 に、、遠慮がちに触れる仕草、、

 仕草、がただ膨らむ、、

 身体がなにとはなく見えて、、

 ただ確かめ、、

 ひとつの振りをして、、あらぬかたへ走りながら・・・、