<1311>「ミリ秒に、無言の影が」

 潤みはじめる時刻に、また、と、かわいた表面の奥側に、視線をこもらせる・・・、

 私は、それを、ずっと、 奥の方の時刻を、そっと、もう、幅の違う仕方で、見ているのだと、考えました。

 それは、ずっと後ろの方で、時刻を見ているのだと、、

 あまたある無数のステップがその、時刻の表面を踏みました、、

 まったく瞬間的に、まったくの素ばやさで、、

 それは、後ろの方で見ているという、やや、込み入った仕方の時間には、どうやって響いていくのかという、検討も、感慨も付け足しようがないのでしたが、、

 それはあまりに素ばやいものとして、、じっと、

 またじっと見られていたことと思います、、

 

 そうして、生起というものの幅をとらえるとき、、

 私が、死んだり、、生まれ変わったり、、ということをひきあいに出したって駄目なんだ、、

 それは、ただの明滅にしてもはやすぎるんだと、

 と、いう言葉を、ここへたくさんに満たしてゆく、

 これは、ストップモーションではない、、 

 緑の時日を、私はぼんやりと眺めていることしか出来ない、、

 何かを確認する、

 確認するものの呼吸は、ひょっとするとなにか、、

 その、生起の仕方を、小さく含んでいるような気がする、、

 そうして音も立てない、

 と言いますか・・・、

 あまりに気の遠くなるほどのびてしまっているものはついに音とはわたくしにはきこえないのではないでしょうか、、

 ずっと鳴っているものを確認せんならんと思ってもそれはよくきこえないどころか、まず音がどこにあるかを確かめることが難しいのではないでしょうか、、

 

 渦を巻いていてそれには別の時間の渦もありどこかで饗応して互いに気が遠くなるということ、、

 互いに気が遠くなるためにあなたの存在はこの道にでんと構えていることが望ましい、、

 私がなにひとつ掴むのでもないけれども、、

 沈潜してゆくことでどこかに触れるともそれあ思わないけれども、

 ・・・、 これは本当に違う時刻だ、、

 私は気が遠くなってゆくことを嬉しいとも悲しいとも言わない、、

 きっとこれは流れだと確認する眼などというものはないから、、

 感ずるものでもないでしょう、、

 

 動き、動くもの、、あるいはミリ秒、ミリ秒へ、順に呼気が、びた、、ト、ひろがって、形で、順次、染み出してくる時刻頃、、

 私はこまかに飛び跳ねている身体の記憶の断片の・・・、

 冷静の無頓じゃくの現れの発揮のミリ秒の存在的

 存在的‐粒‐つぶの流れ、、

 ・・・、、

 

 無言秒へ、いくつもの後ろ目‐みどりの時刻がひそみ、道端ではたはたと揺れるいくつもの身振りの私を確かめていることを、、

 遠いと言う、、

 そこに無言の、秒の音がこまかに鳴りつづけている、、

 その表面でそこに呼気、そこに小さなブレ、、または踊り、