<1296>「鐘のなかに横溢する」

 唱える、、横溢する、、

 あたしは構わず、 もう、明滅し、、

 夜も、夜も、夜も、

 それで、

 ひといきのなかにいくらも横溢するもの、、

 私が触れていた、明滅していた、、

 時刻にいた、溢れて、、

 からだが、いつも、別の、別のものを、呼んで、まわる、かかると、とっぴな、それでも、私が、いつも、呼んだ、明滅の、限りがない、うわのそら、声が、

 私に響く、、

 

 鐘のなかにしばらく声となって住んでいる、、

 披露の、、

 長く、それは‐それは、長く、響いている、、まだ、声も持っていない頃から、ずっと長く、それは、頭のなかに、、

 ただ、、晴れた日のなかの、いちの粒子、、

 私はもう、 ひとりの、声になっていた、、

 色の粒子、、

 まぶされていく、、眩しさのなかにまったく‐総身で、総身で、住んでいる、、

 住んでいるものの粒の声、、

 どんト、さら‐さら‐さら、

 転がる、、方面、幾方面へ、うたい、うたい、あらわれながら、いつに、いつに、

 まったく一身に、総身で、目掛けて、、

 色の声、

 呼ぶおと、

 うしろ、そこから、のびて、のびて、もう、ぱっと、一声で、ひらき、やわらかく、なごやか、もう、

 景色はいつも住んでいる、、

 

 私が和やかになった記憶を、、

 それは、持たれ、持たれ、いまや、いくつもの風の中に、

 いくつもの風の中、

 身がひとつになってそれでほぐれていく、、

 やわらかい、、

 いつも、呼吸が、そっと、やわらかく、粒から‐粒から、溢れ、もっと、散らばり、時間へのびると、淀んでゆく、、

 

 中・・・、

 いつものとおりの、

 中、それは、 中、

 揺れ合うもののかたちの、

 それは、中で、、

 中、

 

 時刻がのびれば、、

 きっとその空洞は解消されてしまって無際限に流れてしまう、

 流れ、流れ、時刻がそっとのびれば、どこからか、亀裂、ちょっと破れタ、破れて、、向かう、色、外の色に、

 流れ、、

 見つめてしまう、、

 あらわれた時刻の空洞をひとりで見つめてしまう、、

 語れる、、

 誰かが、それは、誰かと、そこに、いたら、それだ、