<1248>「ひとつの身体が漏るところ」

 あァ今しがた声を掛けました、、

 本当にどこを過ぎているのかも分からない夜というものがそこへ 丁寧にはさみ込まれて、、

 ちょっと静かな速度で震えているようですから、、

 夜は夜で黒ずみます、、

 またいくらも皮膚を編んでおきますから、、

 どのみち、明けらかんと白んできますからね、ね、

 

 あァ これは有難いな、な、

 なぜってどうも分かりませんが、、

 ちょっと、ここいらが全体的に徐々に明らかになるということなど、、

 その裂けた皮膚のなかから目覚ましい冷たい香りが流れてきているということなどを、

 順に順に噛みしめるようにしているのです、、

 そういえばここに流れ出したな、な、

 見えていないケド、

 今底の方も後ろの方もそうして白くなったからには、わたくしの内容物もよく見えるというものだ、

 

 そんなら軽々飛び跳ねよう出だそう、

 出でてまたからころからころと地面に対しアプローチする、

 アプローチしょう、、

 ぜんぜん身体は動いていて静かだから、、

 あんまりさわやかだから、、

 ひとつひとつ声を掬ってゆく準備運動しょうと言うのです、

 ひとつひとつさわってあァこれは肌からカラマリガトレテ出てきたのだな、な、なんということを、静かに確認しょうとするのです、

 

 道にいっぱいに手を張り合わせるよう、

 慎重な長い空気、、

 とめどがなく感嘆もモレニモレホウダイなところを、

 手が巡っていって、、

 一度も絡まらなかったものも順々に音を立てて絡まり始めるんだな、これが、、

 これが身体の中を泡立って流れているトハツイゾ知らんかった、、

 知らんものが平等に朝を迎えていた、、

 こんなにして皮膚から裂けて出て来たのかも知らないで、

 平等に白んだ経験のなかにいたんだな、な、

 それはどう考えたらよいか分からないことのようであるけれども、、

 だってひとりの性質というものが分かっても、あなたの肌感のなかにアレル訳ではないもの、、

 そんなことはおんなじにして朝に出てくることではない、

 そういうところデハ朝はイクホーにもサンジテイルンデす、

 おんなじ身振り手振りではない、、

 

 あたしがこのなかへ立ってまだ誰も手際の良い音をさせないでいるところへ、

 幾多の積み上がったものを溢れさせ、

 それを浴びていると朝は少し驚いてマノビするようです、、

 まぬけナヒョージョーんなってそこにしばらくイソウです、、