<1213>「耽溺を始める」

 耽溺を始めているということだろか?

 長く長い時間にひとり通い始めているということかしら?

 騒がしく、立ち上がってくる、

 迎えてくる、

 煙らしくなってくる、

 ひとひとりの語りが一枚の紙切れに乗っかってきているということかしら、、

 

 ごく頼りない夢を見ていたあとで、

 時間は変わり、

 全ては交わされていた、

 ひとひとりの真ん中に関係し、

 こわくなって震えていた、

 

 ワタシハカギリノナイニオイヲカイデイタ・・・、

 不思議なホの運びを ここに示していた・・・

 どうやってワタロウカシラ、、

 全ては この一粒が知っていることと、

 やはり、静かに黙っていること、

 耽溺が始まったのかしら、

 自分にしか かかわれないものの方角を、あの頼りない頭を向けて、

 音楽は聞こえているのかしら?

 計算は、

 混ぜ合わされたあとで何か落ち着くもののそばに寄りたい・・・

 

 アナタが休息を目指す、

 あなたは一服している、

 当然に違いないから、瞳に違いないから、

 ある、身体が次々にほどけてゆくリズムを聞き取り、

 日々を聞き取り、

 抵抗して震えているから、

 とても長い道のりのように見えてイルケレドモ・・・

 すぐそこにあるだろうから、

 ただ、黙って、耽溺、耽溺、

 オカシクナリヨウガナイトコロ、

 言葉は妥協点か?

 ソウデハナイダロ?

 

 全く消散シタ地点から、

 散じたものの晴れやかさから、

 この耽溺を眺めてみると、

 どうだろう、

 懐かしいと思ってくれていたとスレバ・・・、

 ワタシハ今せっせと懐かしさを作っていることになるのか?

 ソウデハナイノカ?

 そうして 平たい身振りをちゃんとここへ携えてみせている、

 ト、

 自信を持っているのは愚かだろうか、

 電熱のそばにいるのだろうか、

 

 ひとりの仕方という限りにオイテ、

 その、狭い領域内において、

 全世界なのだから、

 私はそこにあるただの一歩を、

 あるいは一生、二生、三生より大きいと考えている、

 サテ(サテ、サテ)

 次々に逸し、流れてゆくということが分かり出したら、

 ひとつの指示を誰ぞに託し、

 日毎ワタシニ与えてもらうことにしようかしら、