<997>「静かに、新しくなる名前」

 たれた

 たれか、

 わたしをものすごい勢いで覗いているのはたれか、

 たれだ。

 あそ あそ

 あそこから見えている、、

 あそこから必要以上に見えている、、

 ものすごい勢いで ものすごい流れで、

 わたしの方面を眺めているから、

 わたしだってものすごい笑みだ、

 ものすごい笑顔だ、

 それはそれは

 しかしどうして、あなたはここにいる(そんなことはいいじゃあないか)

 ふるえている、、

 あなたの名前は静かに新しくなっている、

 まだらけ まだらけ

 ひと違う、、

 やあしかしわたしのなかでは上手く違(たが)わない、

 みんなおなじ明るさで、

 たとえば手を大きくひらいて迎えらるる映像が、

 そのあたたかさの発露が、

 どうしても見えてしまう、

 どうしても触れてしまう、、

 ぱたぱたとした新しさのなかに次々にひそんでしまう、

 けして しらない

 けして触れたときにだけしか知られないあなたの秘密が浮かぶ、