ぶれる
優雅な煙のなかに居(イ)る、
煙を吸い込む、
吸い込むのはわたし、、
吸い込むのは記憶、
わたしを指差して軽やかに笑う、、
おだやかな場面の真んなかに、わたしがいる、
そのときも、煙を吸っている?
いいえ、分からない
うたかたの日(ヒ)、
粒や粒やらがよりくっきりし、じねん色(イロ)や、味も濃くなってゆくとき、、
わたしはあたたかい
ぽかぽかとし眠らないではいられない、、
鳥の声が、わたしのなかで長くなる、
ひとは軽やかに跳び、あけすけに笑む、、
日々はその黄土色した土のなかへ、
土のなかへ徐々に自身を染(そ)ましてゆく、、
はたして、染(そ)みのおとを、ひとかけらの蟻が偶然にも聞いていて、ぶるっとひとつふるえたのだった、
そんな素振(そぶ)りであたたかくなってわたしは眠ってしまった、
いつかただの陽(ヒ)はじかに、わたしの指先に触れていた、
やわらかい
気持ちいい、
おぼえず指を絡め、そのまま甘くとけてしまうはずになった、
水がだんだんに内側で華やかな色(イロ)を持ち始めた・・・、