縁のある姿よ、、くたびれて、そこへ臥しているの。
また歩行が速くなれ、危ぶめ、危ぶめ。
ただ落下としか言いようのない歩行をば、ひとり危ぶめ、縁のある姿よ。
えにし、ただ真暗がりに、赤い眼をちらちらと揺らしているわずかな子どもよ。
お前はわたしの腹のなかを休もうか。
嘘でもかでもその真暗がりにひたりと頬を付けていようとも。
あれはなにせ縁ある姿なのだ。
私がひといきにくたびれてしまうそのただの真暗がりを、
あくまでも騒がしくまるやかな瞳で過ぎろ。
縁よ、縁と縁と縁よ。
あからさまな陶酔の姿よ。うっとりとしたその一瞬間よ、身体よ、
ひとつひとつよ、渦よ、真暗がり。
たれか過ぎた道。けして働きかけないでおれる。
真暗がりの焦れた身体よ、触れるのもはばかられるそこの身体よ、
縁よ縁よ渦よ。
投げ出され、ひらうだけの。
ひらう限りでのまたたきたくましい人の時間と。
縁あるあなたの姿よ。