日(ヒ)はさくと触れる。
お前もよろしく、お前もよろしく、
ただのいちほにも流る、
流る、しばらくすみ、流る、
ただのいちほに静かに寄り添うとき、
お前はいない、お前はいない、
窓枠がずれ、思わず風、
あたしの知らぬ、
あたしは裸(はだか)のままのいちほについてゆく、
外はまだるこしい、
うちがわからは突(トツ)、まったき風、
ひとのいない風、
ゆくえのないもの、
わたしは見ていないのに、
震えていた、かけがえのないまばゆさに、
あたしはひとミリを好きだ、
好きだもんだからひとミリなのに、
その、いちほはひとミリなのだ、
わたしがするりと抜けている、
そのくせ、あとは風を名前にする、そのくせ、笑って上昇する、
まだ、あなたには見えている、
それは引き続き、またのまたのいちほ、
あたしは触れ、あたしはひらき、つかのま伸び去る・・・、
気まぐれが明日(あす)をまたいちほにし、ゆるやかに。