ある日、そこの角(かど)を横切るのがわたしだから、わたしは小さく跳ね上がる。
わたしはそこへ小さく踊っていたのだよ
わたしはそこへ小さく踊っていたのだよ
何色のひるがえりが・・・?
見もし、かけあいもした日(ヒ)の、涼やかな姿が?
特段、歩行ともなんともゆえぬとき、
特段、さいわいともなんともゆえぬとき、
ある日の姿が耳に過ぐ、
さいわいと、これさいわいと、うちを棲むままの色(イロ)で過ぎ、たれか残りの風を受ける。
生命はさいわいの角(かど)を過ぎた。
あたしには言(こと)のつらぬき、
あたしには言(こと)の眺め、
やわらかなかたち、やわらかな全体の、その立ち姿は、わたしよりも広いのだから、、
わたしが余計に止(と)めてはいけない、
ただ聞いたことのないというだけで、むやみやたらに止(と)めてはいけない、
そこで、まともな軽さを持った、わたしの粒に出合う。まるで似ていない、ひといきの粒に。
繰り言のひそかにすむ、その隙間へ、ひとりは泳ぐ、ひとりは泳ぐ、
ただの息の継ぎ、そこに一瞬間(いっしゅんかん)の、惑いはあはれ。