<815>「道を剥いたところにある熱の呆れ」

 過去が鳴る。あたしが、おろそか、を分けたア(お)と・・・。

 過去、そのおろそか。渦を縫って走る・・・。

 謎、それ自体、人より、分かりやすく、またその、さらわれ方は・・・。

 昨日、きのう、きのう。

 よそへ、ただ、そのひとつ、顔の曇り、と、おいしいまた々き。

 圧力、と、圧力は惑い、私が話しかける。

 後は、無理が、無理、が通り、ひとりでただ、よう渦、ないし湯気、を見る。

 湯気は生える。

 わずかなね・・・つ。も、ない。なかで、ヒゲ、は、ヒゲ、は湯気を見る。

 湯気は、ヒゲを少し舐めている。

 ベロ、に相当するもの。大人のなかで、味のするもの。

 はぐ、もぎ、たべ、それでいて、水、水は空洞に響く。

 生き物が下手な声で聞こえた。

 下手な声は、なるほど、おとなしさ、を覆っていた。

 おほづかみ、手で。

 わざと、手で、それは次々、道への練習、道への憂い。

 道を剥く、と、憧れは、寒さのなかにある。

 ある時間に触れる、そのときの、人々の顔、を逐一憶えている、ような人間の顔。それは寒さからうらやみとなっていでくる。

 身をひきしめ、途端に腐らせてしまう。手の指は構わず膨らんだ。

 身のふるえ。

 一言でふるえと、そう示せば間違いのなく。

 (散)「あとはチり、さいわいに後方も見えない」(塵)

 (地理)

 夕(ゆう)ずれにおびやかされて、いできたふたつの目。

 目。無性の熱。

 熱は呆れて、いざふるえている・・・。