いびつな色は去る。
今、個ら、さいわいに積み上がり、うずたかく燃えている。
あなたは激しい色彩の傍らで暖を取れ。
火箸を無遠慮に、はらなかへ探る。新しい粉と粉、まで。
私は例えば重さではない。
とした・・・。
身を締めたこと、あくまでその揺らぎの、ただなかに無言は放り出される。
音枯れの、その飽くまで向こうで、枯れ枝は開く、枯れ枝は弾(はじ)く。
重さのない匂い。
私は枯れ枝をぶら下げていた。
行(ユ)き留まる人々の間(マ)に、軽やかさはついに投げかける。
あながちぶら下がるのも嘘ではない
と。と。
ひからびた屑のなかに指をまぶし、おもむろに嗅ぐ。
と。
あでやかさは肉体のその後(ゴ)を示していたのだ。しばらくして、皮膚は振るわれてしまう。
今日びの軽やかな香り。
今生の燃える手つき。
行(ユ)き先にささくれだった手のひら、その甘悲しさ。
あてどもなく拭われ、それは攫われて、ただそのしぶきの音(ね)を聴いて入(い)る。
色のない輝き
色彩のなかの恥ずかしさ
色臭(イログサ)く行方、は次々に煙(ケブ)る。