<771>「透明の裏」

 あ、あ、そうして、そばへあたれ。言葉へ、やがて、開き直った目に、剥き出したらそばへ寄る。ただの今、たった今、透明の裏側へひっくり返った。何かに、かけて、溜め息を放つのではなかったし、遠くにかかっても、間で私に何が分かる訳でもない。

 そら挑め。方向が、明らかなだけではまだ戸惑いであろうとも。湧くたびに揺すれ。身体はあなたの穴から出たり入ったりしている。よく覗くと、どれもあのときの様子をしていない。それだけで、またいつもの挨拶を繰り返そうと思える。

 特別に、あっけなく逸れたへこみから見えるものを思い出させてあげたい。いつも簡単に転げているだけで、そのあとは丁寧に振れている。疲れていつからか別の話に移っているとも言えた。