思いますよ

<725>「不在の人の液」

「全てを見下ろそうとする場だと自覚しなければなりません」 よって、どこまでも際限なく叩きつける動きになっている瞬間にも、注意しなければならない、と。この場で、語るべきこと、立場もなにもないということを、言い訳によって表すのではない。立場もな…

<724>「あなたの管の流れ」

おそらく、何耐えている訳でもないと、口を揃えて言うだろう。拍子抜け、するぐらいにあっという間に滑らか、滑り出して、いた。口々に何をか訴えている。不満の原因は何か、明確なようでいて、いまひとつ分からない。いやひとつも分からないのかもしれない…

<717>「あんまり私が軽いので」

「そうですね・・・」 簡単だの、難しいだの、を言ってしまうことは出来なかった。日常は、誰にとっても困難として映るのだろうか。実際に起こったのではなく、こんなことが起こってしまったら、という考えにどんどんと追い込まれてゆく。笑い話ではない。つ…

<710>「出来事と言葉」

例えば、退屈していたから、と説明されれば、ああそうか退屈していたからなのかと思い、なんとなくそうしてみたかったから、と説明されれば、ああなんとなくそうしてみたかったからなのか、と思う、なんて、そんな形でそのまま納得出来るだろうか。大きな出…

<703>「粘る回転」

方向はそれで合っていても、突然過ぎて驚くこともあるのかもしれない。ひとつ足りなかったのでなくて、充分な上での荒れ方だったのかもしれない。疲れている人がポツンとそこにいたとする、しかし、この疲れは動き回る事で解消されるものかもしれないから厄…

<691>「こんなにも無表情で」

優勝して嬉しい、もうこの上はないと思っている一方で、もう過ぎたことだから、優勝したとかはどうでもいいんだよもううるさいよと同じタイミングで思っていたりする、と、これはひとつのはずなのだ(同じタイミングだということを抜きにしても)。ふたつ(…

<680>「特別に、座った席の、運動」

理由を考えて喋れ、だ? 理由を考えて喋るのだ。それが営みの全てであり、突拍子もないものでなけりゃ、理由の中身はどうでもいい。じゃあこうして、こさえたものって何なんだい? そりゃ運動の、過程で出来た副産物。知ってるか、運動ってものが全てなの。…

<677>「倦怠する説明」

見限ることで何の優位をも獲得しない。もう駄目だ、と口に出す自由だけがあって、切り捨てられる理由も力も判断力も、言ってみれば頭脳がなかったのだ。いや、頭脳自体がない? 「いえ」 こう言ってよければ頭脳しかなかった。どこまでも正しいものはどこま…

<630>「興味と身体」

このことについて関係がある、と思って喋るのでなければ、接近、密着は望まれず、何も語ることがないのは無関心なのかどうか、そりゃそうだろう、という声の周りに弱い弱い疑問ようのものを渦巻かせている。 「私が言うようなことは全くないのか」 ポーズを…

<604>「処理法」

「怒ってるだろ、関係なくても怒ってるだろ。あれは何故関係のないものにイライラするのかという、自分の気持ちを処理しにゃならんだろ。あれは自分の処理だろうに。」 「いやね。自分ひとりでってことにしないで、自分のイライラは周りとも関係があるって、…

<602>「足す」

可愛げがなくて苦しい立場になっている人、可愛げがあってそのことにより様々の恩恵を受けている人、それらは人の自然だ。生のままで、美しい。一番汚い、醜くて見ていらんないのは、 「可愛げがないんじゃあねえ・・・」 「せめて可愛げを身につけなくちゃ…

<600>「あなた湧くのよ」

各々が主張やら主張にならないものなどを発していて、結果的にそこから全体の印象などを得なければらならない。いや、勝手に得てしまっていると話した方がいいかもしれない。つまり、判断を次々に裏切っていっている訳ではない。ならば、これは何なのか。 「…

<554>「答えないように」

答えというもので何かが、いや何もかもが確定してしまわないように、疑問を提出しているのだと言ってみた方が良いかもしれない。つまり、答えは今欲しい訳ではない、だけでなく、永遠にいらないのだ。よく、 「答えを求め続ける」 と安易に言っていたりする…

<553>「只中」

お前にもどうやらこれが別々のものであることが分かってきているらしいな。しかし事前にいろいろと考えていることが直接に繋がっていないだけなのも徐々に分かってきているらしい。まず、何がしかの出発点があってそこからどこかへ向かって伸びていくと考え…

<552>「照っていない場所」

この僅かな場所を占めるだけで、明るさはまるまる全体にまで及んでしまうのだから分からない。小さな小さな点が、得意なままに錯覚を自分のものとしている。この場所もあの場所も、よく訪ねる一角も放っておかれた何てことはない位置も、全てが暗さだ。そこ…

<546>「対応」

大体訊ねたいものは解りますその故訊ねませんから。なんだなんだ? 俺には喋り方がひとつしかないのか? そりゃ驚きだ。随分不自由な形を強いられているんじゃないかと考えていたんだが、誰もそんなこと強いられていやしなかったんだ。うわあ、今度ばかしは…

<538>「次の足」

この足を直接に使うのでなければ、どこまでも遠くへ行けるのかもしれない。そういった願いは、この場合以外であれば有効で、現に大体のものがそのように動いているのだから、ただそこに腰かけているだけでもいいのかもしれない。 ただこの場合は、この場合だ…

<533>「関心と寛容」

必ずや、分からないことが現れて、ここにある。この道を、どう進んでもどう戻っても、私にはそれが分からなかっただろうし、これからも分からないのだろう。そのことを知って、 「安心している?」 いや、同じ場所に住んでいるという幻想を、迷いなくここに…

<530>「数々が似る」

時折ここで、重なっているように見えるもの。その足で、滑っているように見えるもの。まだ、乾燥気味の空気から抜けきることもせず、後ろを振り返り振り返り、投げやりな態度が地面に映っては消える。 「どこまで戻ればいい・・・」 いや、戻るのではない。…

<526>「情けないままの」

別の自分をどこかに任せてしまう訳じゃない。どこか他人事なのねと、目で言われ口で言われ、なるほどそれもそうなのか他人が、マイナスのなかから私に出てきて、 「誰だ、誰だ?」 と揺すぶっている。 大きな顔が、場所もなく辺りをウロウロし、何を投げ何を…

<525>「一体、一体」

全部が全部おんなじ問いを必要としている、のではなく、結局ひとつの問いに全てが集まってくるのでもなく、問うということそれ自体が、そのひとつ事を、ひとつ事だけを指しているのだということ。つまり、 「一体、これは・・・?」 という言葉が全てで、そ…

<520>「驚く習慣」

あたふたしていくだろうことを考え、やはりあたふたし、それを確認するとはどういうことなのだろうか。つまり、あたふたしているときには、そこに確認するという視線が、作業が入ってこないのではないか、ということだ。 動じないでいることなど無理だと悟り…

<519>「点と線の響き」

よく見ろ。あれは、線で見ているものの景色だ。そこへ、断続的な響きを渡せば、そここで不穏な揺れが起きる。当然だ。伝わった訳ではないはずだが、誰もが不安そうな表情に変わって通る。一体、何を表しているのだろうか。訊ねたことは? まだまだ、と言った…

<509>「体力があふれる」

これだけ重たく、だるく、憂鬱さを覚えるのは、体力が、溢れるほどにあるからではないのか。ただその日を耐えるだけで精一杯だった期間を経て、そう思った。次第に元気になってきたとき感じるのは、 「体力を、暴力的に使い切りたい」 という欲望だった。あ…

<505>「比較の無意味」

必要でしたら、比較されたらいかが? しかし、それによっていくつかのこと、いや、かなりのことが分からなくなったのも確かだと思われます。自由に私が、私以外のものに移ったり、それでまたすぐ戻ったり出来るのであれば、比較もいくらかの意味を持ったのか…

<499>「渦のなかの人」

後から言えば、それはそうなのだよ、ということが多過ぎて、他人がこういった発言をしているのを聞いたときも、自分がうっかりこういうことを言ってしまったことに気づいたときも、同じように嫌な気持ちになる。この、どうとでも出られる感じ、何もかも分か…

<498>「生活の沸」

生活が、この動きではなかった気がするなかから、また同じ繰り返しへと戻っていくのを見て、やはり生活はこれであったのだという、確認にも至らない確認みたいなものをここへ持ってくる。ただ、細かいことが、それに対して抱く意識が、それと分からないぐら…

<497>「持続的な投球」

これがあのときから、今ここへと送られている、良さかなるほど。そう言われてもピンと来ないが、ピンと来るのじゃ近過ぎるから、良いものを、なるべく遠くへ遠くへ、受け取った先で何の実感もないぐらいに遠くへ遠くへ。 今現在の柔らかさ、動き良さ、という…

<493>「待つこと」

これ以外の場所はないのだと思わせる強烈な力も、時間が経つと他の風景に紛れていく。要するに、待つことが大事だ。逆に言えば、待つ習慣を持っていさえすれば、圧倒的な世界にいくら頻繁にぶっつかったとしても大丈夫だということになる。 あれはただ、待つ…

<491>「離」

最初からズレていりゃあ、そりゃあ同じものになるはずがない。どこからかズレていくのではなく、ズレているものとして現れなければいけないことを考え合わせてみると、一旦ボーっとしてみよう。そうして初めて、この静けさと一体になることが出来たのを感じ…