必ずや、分からないことが現れて、ここにある。この道を、どう進んでもどう戻っても、私にはそれが分からなかっただろうし、これからも分からないのだろう。そのことを知って、
「安心している?」
いや、同じ場所に住んでいるという幻想を、迷いなくここに捨て去るだけだ。ならば、お互いが見えているというこの状況だけで、まあ良しとしてみなければならない。
無関心が、そこで深くなればなるほど、
「寛容だね」
しかし寛容を目指す人びとは、そんな達成を不満に思うだろう。関心を強く、もっと強く、していけばいくほど不寛容に。
「しかしこういった歩みこそが大事なのだよ・・・」
と、本当なのか嘘か分からないことを言って、ただその過程も既に無関心な者の視界からは外れている・・・。