<2467>「あなたは一点の熱に干されて」

 形へ、

 あいだへ知らない声を出している人々の、

 その、まわりを、

 あたしは含んで、

 ゆっくりと液にして、、

 また、

 そのなかにかえる、、

 かえったらまたはげしく生まれてくる、

 なのなかへ、、

 私はアァ、と発する、、

 ひとつの姿、

 身体のなかに通路、

 水は走る、、

 水はまた道を得る、、

 得た水で膨らむ、

 静止して、膨らむ、、

 ここが身体で良い、

 

 ここが発露で良い、

 ここが、長いジニチで、

 もう、めくれる、、

 なにか欲望、、

 私はあたらしい熱で干されているだけ、、

 これは欲望と呼べるものですら、

 ないのかもしれない、、

 あなたはただ環境下の、、

 その流れを欲していただけかもしれない、

 現実の身体をひきずりながら、

 そこにいくらも液、、

 そこにいくらも含まれて、、

 あたしは踊り、

 眠っていただけなのかもしれない、、

 ここへ着き、

 ひとつの身体は晴れる、、

 あたしはひたすら訊いている、、

 ここが長く生まれる、、

 潜って、

 潜っていたものが浮かぶ、、

 この一点に、

 私はかえる、、

 

 私はかえって彼の身体を掬う、、

 あなたは一点の熱に干されて、

 そこで寝そべっていただけですね、

 もっと前へ戻ろう、、

 あなたはこの停滞する、

 ざわざわとした時間が、

 何故奇妙に不快なのか、、

 分からなかったのかもしれません、

 生きているだけ、

 ただの日常生活を、

 生きているだけでは足りないと、

 あの人は言いました、、

 その通りだとは思いますが、、

 あんまり集中して見ているので、

 分かれ目が分からなくなることもあるんです・・・

<2466>「少し誰」

 その同じ時刻にいることになり、

 私は目標物を見て、、

 少し揺らぐ、

 あなたはまともに流れ、、

 ここに掴まっているのは残りだと、、

 いった、そばから、

 空隙、、

 ひとつの身体のその透明な時刻へ、

 わたしはあらたに、、

 なにだかしらないが、

 ここに来て、

 わたしはあらたになっている、、

 

 情感とはなにだ、

 よろこびとは、、

 私はどこまでも肌の中であたたまる、、

 揺らぎながら、

 あたしは凪か、、

 どうだろう、

 声が地底深くまで沈み、

 粒を隠す、

 泡立ちを隠す、、

 あなたはまたここの回転に付き合っている、、

 おい、

 どこからの漏れだ、これは、と、、

 頻りに訊いている、、

 なに、肌の剥がれたあたり、、

 あたしが猛スピードで生まれて、

 時間が不可逆だと考えている辺り、、

 ごぼごぼと、

 音のする辺り、、

 あたしは巡る、

 ひとしい泡のなかを、、

 回転が、

 生まれ出しているかもしれないのだからさ、、

 私は中心に声を出して、

 このイメージを続ける、、

 私はこの映像へ、

 続くことになる、、

 

 肌の分だけ育ち、

 あたしはまんなか、

 あたしは具体物、、

 具体物が動くということ、、

 それが透明な場所に入り、

 やけに静かであるということ、、

 ここはどこだろう、

 私は手を見、

 少し分厚くなっているのを知る、、

 少し誰だ、

 少しこれは誰だ、と言える、、

 なにからなにまで、

 この響きのなかで育つのに、、

 私はなにだろう、

 泡立ちを求める液なのか、

 このなかで・・・

<2465>「うるみに来よう」

 身体が集まり、、

 止まり、、

 自然に透明になり、

 なかへ崩れていく、、

 なかへその歩みは膨らんでいく、

 時刻を見たり、、

 そのなかで暴れたり、、

 語るか何かして、

 今明らかにその場へ、

 身体は始まっていくのだけれども、

 流れのなかに、

 あなたがいて、、

 私は増える、、

 増えるという、

 これはどこに、、

 増えていく物事なのだろう、、

 

 しずかに分かり、

 ここへ、

 またあらわれて働きに出る、、

 それは長い響き、、

 次々に身体のことを知り、

 なかへ紛れられるようになる、、

 こんなところへ真っすぐに出ても、

 私は何も知らないのだが、、

 かたまりはあって、

 こちらに向けて、合図している、、

 私は奥の方へ行き、

 その声を読む、、

 なにだ語りの振るえ、、

 あたらしい、

 私は振動と一だ、、

 どうしてこんなに、

 あたらしい響きと一なのだろう、、

 振れて、振れて、

 身体はあらわれながら、

 順に、順に、きく、、

 あなたは、きく、、

 私は、きく、きこえるので、、

 どこから、

 どこからはじまる、、

 

 無感の底から、

 液が来て、、

 わたしは触れる、

 うるおって、

 この喉の響きとしてこよう、

 こようよ、、

 どこからながれだしてもいいから、、

 あたし、あたし、こよう、、

 それが響くなら、、

 うるみに、

 手が入り、、

 あたしは、

 別時へかけていく、、

 どうだ、

 このはたは・・・

<2464>「その場所は起立し、黙っている」

 今土の下に、

 手を入れて、、

 何が湿る、

 何が浮かぶ、、

 私が手にしているものは空気を持っている、

 私が浮かぶもの、

 ヒのなかで、

 のべられて、、

 いっさいがまたこのように浮かび、、

 私の中へ、

 時間のなかへ入る、、

 いちいちを見ている、

 身体はまた、

 果てまで、、

 何故か遠く、

 私が声を掛けると、、

 その場所は起立し、

 黙っている、、

 

 何故かたくみに糸を、、

 何故か身体に複数の時間を、

 当たり前に揃えて、

 あなたは流れ出し、、

 ここでほうけ、、

 ここでその仕草のなかに向かい、、

 またあらたになる、

 あらたになっているだけの物事、、

 私が映像として掴み、

 望む、ものごと、、

 私が何が望みであるかは、

 自身にも定かではないことが多い、、

 身体はここなのに、

 通路は複数で、、

 私はいつも回転しているように見える、、

 私はいつもこの長い時間に、

 生まれっぱなしのように思える、、

 

 はらはらとした、その線の、

 先に、

 身体を寄越せ、、

 あたしは時刻に対してはじまっている、、

 複数の物事なのかもしれないが、

 ここがどこなのか、、

 はっきりとは分からないまま、、

 想起する、

 一量の点の、群れなのかもしれないが、、

 身体は起き、

 ここをアナイする、、

 ここを平等に流れる、、

 一種の膨らみなのかもしれないが、、

 生まれたままで、走る、、

 大量の、線なのかもしれないが、

 分からない、

 絡まる時刻がどこを望み、

 誰を見るか、

 それは分からない・・・

<2463>「ひとつの仕事」

 あなたは死んで

 しばらくして、母体になった

 

 母体の上を、

 人夫が掃いて行く

 人夫は呼吸をしていない、

 

 私はただ奥の点に、

 身体を合わせていた、

 

 身体に 死を 掃き

 人夫は 地上を 込める

 

 地上は 身体と 人夫と 私と

 母体とで

 ひとつの流れる液だ

 

 私が裸だからだろうか、

 液も、粒も、血も、土地も何もかも、

 完全に沈黙している、

 

 揺れる 音が 水の

 人夫に 響き

 感情の

 底を 拾う 私は 彼の

 汗の

 なかの 日々に

 

 静かに着く

 着けば、忘れ、食い、眠り、

 死ぬ。

 身体は 掃き 母体を

 待つ 人夫を

 私は 歌う

<2462>「また振とあたたまる身体、火ばかり」

 きわに声が来る、

 なにだ、お前は、次々と、、

 回転し、、

 この肌の中を掬う、

 どこから来た、

 あたしは粒が垂れていただけだ、、

 どの方角から、

 垂れた声から存在がひらいただけなのだ、

 ここはどこのヒから、、

 私は吸い、

 私はかたまりをし、、

 この表面に投げる、

 ふるえて、

 振動線に入ることになったあなたの、

 その振舞いのなかへ、

 混じることとなる、、

 

 いまやあなたは空を持って、

 存在の、回転の、うまれざま、

 ある肌を持って、

 それを通路とし、

 通いざま、、

 いちりょうで働く人々、、

 流れるようにここへ着き、

 ひどくたくわる人々、、

 私は着き、

 呼吸を開始する、、

 開始されたもののなかに、

 ひとり住み、

 ひとり映像し、、

 ひとり身体をつまみ、

 はじく、、

 また声が流れていく、、

 どことも知れない方角へ、、

 また当たり前に流れていく、、

 あなたはこの肌の中に居たのだな、、

 熱をたくわえて、

 持って、

 生まれて、、

 なるたけ多くのものを集めて、

 ここへ来たのだ、、

 その姿、形から私に入る場所、

 ここを持って生まれている場所、

 身体が豊富になり、

 少し重だるいこと、、

 

 なにからあなたはそうして、

 あたりまえにまぎれてきた、、

 ここへさらし、、

 身体はまだ血ばかり、

 たくさん生まれて、

 私は通路と一になる、

 与り知らない流れと再びになる、、

 また排、

 また排火、

 さらに、たくわえた声がかわく、

 きこえる、、

<2461>「内自、熱から生まれるもの」

 ここはさて、

 狭間には違いがなく、

 私は流し、

 流し、流したもの、

 ひとつの粒、

 ひとつの行列、、

 また出、また出、また出、

 湧く、

 ひとつ湧く、

 ふたつ湧く、、

 あなたは手で探ろうとする、

 ものをどこからか探ろうと、、

 そんな時刻へ、

 ひとりで生まれてきて、驚く、、

 

 今しがたそこに着いた、

 なぜだろう、

 身体は繋がって、

 どこから呼吸を寄越すのか、、

 私にも定かではない、

 探る、探る、、

 そのさなか、

 生まれた隙間、

 覗いている物事、、

 私にはものが動き、

 過去へ伝わり、

 過去は振動、、

 あたしは目的を持ち、

 そのなかで次第に溶け、、

 じっと考えている、

 もののなかでじっと考えている、、

 はたしてどこから、

 この動きは、どこから、、

 流れてきたのだ、、

 私は疑問に思い、

 ここに身体を招待し、、

 そのなかではじめよう、、

 ひとつのかきまぜを、

 ひとつの停止を、

 ものがなぜかひらき、、

 私の方へ来るのを、

 眺めていよう、、

 

 ひとつの前進のありか、

 身体のなにが、

 あつさ、

 通路になり、、

 そこへ走るもの、

 身体を掃くもの、

 撫でるもの、

 次々に生まれて、、

 私は長く見ていた、、

 その、

 時間のはじまりを、

 じっくりと、

 長く、見ていることとなった、、