<2460>「数が全て見え、分からない」

 まだ感得されるところ、

 奥へ、

 そのうちへ、、

 身体は転がり込む、

 入れ込む、、

 ふたまたに分かれて、、

 一度、起ではなくなる、

 また起きてくる、、

 私は目覚めて、

 ここの空間に対して、

 複数の肌を用意し、

 順に揺らす、、

 揺らしたらどこに、

 声は、どこに、、

 残るもの、

 残存物の時間、、

 あたしはそれに混じり、、

 

 今そのものを見ていて、

 姿も一量で、、

 膨らみ、

 あたりまえに地上へ繋がる、、

 ほら、この、、

 身体の中を見て、

 順に驚く人など、、

 あなたのままになっているものを、

 確かめて、

 動いている、、

 身体は動いている、、

 諸方を転がり、

 なおきこえていく、、

 なお明らかになっていく、、

 私は見て、

 身体とともにあるならば、、

 私はそれを見て、いる、、

 

 数の形、、

 からだともあれば、

 それも吸い、

 それもまた身体に混ぜる、

 これは一量であり、

 私はひんやりとして、

 浸透するだけの時刻、、

 身体にきこえ

 私も少しだけ、、

 その時刻と同じくする、、

 全て見えているのに、

 あたしは逆に処理が追いつかなくなる、、

 そこを分けて、

 揉み込み、、

 またひらいていくと、、

 案の定全てがあり、

 私は、分からない、、

 私は順番に声を聞きながら、、

 混ざり、、

 その風景のなかとなる・・・

<2459>「存在の粒の開始」

 その道のなかにはっきりと出て、

 様子を、

 様子を知らせる、、

 ひとつ挟んでいく、

 誰かなに、

 ここで鳴る身体なのだろうと、

 疑問に思うあいだ、

 私はそこで生きていた、、

 なに、

 えらい時刻をはこび、

 ここへ始まってきたとみえる、、

 あなたは次々に来て、

 そうして挨拶をする、、

 なにだ、

 次々に見えて、、

 あたしは方向が定かではない、、

 

 もののヒのなかにあつまり、、

 ややあって、

 身体が伝わる、、

 どうしたってこのなかに伝わる、、

 全部が見える訳ではないのに、

 手をひろげて、

 呼気やら呼気、、

 果たして、

 これは回転なのだろうか、、

 私はすっかり絡まって、

 そのものごとのなかにいるのだけれども、、

 なにやら、

 不可思議な光景も手伝って、

 こちらへ来られる、、

 あい、

 その紋様に届く人々、、

 長い時刻に揺れ、、

 いくらでも始まる人々の、、

 存在がそこにあった、

 このなかでふるえて、

 そこにあるだけだった、、

 私は見て、

 ひとつかえる、、

 

 これも彼方の時刻には違いがないのだが、

 あたれ、

 響け、と、、

 からだに粒を伝える、、

 粒は伝わったまま、

 まったく平然として、、

 生まれるか否か、ということに対しては、

 なんら関心が払われていないように見える、、

 そこで盛り上がり、、

 現実に波打たれ、、

 私はさなかへ入っていく、、

 どこへ入っていく、、

 奥の通りを掴み、

 私もまた黙っていた、、

 ひとり、ひとり・・・

<2458>「あなたは液状の、」

 なるたけそこに身体が鳴っているように見せること、、

 その方法のなかで、、

 あなたが向かう、、

 もののさなかの最後、

 身体が集まって仕方のないところ、、

 私はシツに触れていた、

 どこからか分からず、

 この声がこぼれてきて、、

 私はずっとシツにいた、、

 えい、

 シツからこぼれて、、

 また合わさろう、

 たいだな身体はまた血の線の、、

 情報に沿って、

 存在を、そこに立てる、、

 立てたものを見ているヒ、

 

 いま無感、

 底の底の粒、

 受ける、、

 水を、ひとつ受ける、、

 身体は去っていく、

 信号とともに、、

 そのさなかへ芽を出し、、

 停止に見える、

 なかで、

 血を送り、

 ヒを送り、

 液状の記憶を送って、

 私はかならずむかう、、

 何に対して身体を立てているのか、

 今は知らない、、

 私には水のことが次々に流れてくるので、

 その先は知らない、

 その先は切断面、、

 切断面上の油脂、

 その時間の停滞、、

 私は中へ入ります、

 んむ、

 んむ、んむ、、

 はあ、これが水か、、

 充満する光、、

 はてはここは距離的な身体から、

 どこか一枚、層がズレた、、

 放り込むか、

 私は私の粒や、種を、

 放り込むか、、

 

 かけらへ近寄り、、

 あなたは倍々の声をかける、、

 ふとした仕草でかけつづける、

 かけつづく、かけつづく、、

 なにだかが、そこにひらく、、

 あかい液上の、、

 停止としか思えないものの、

 内部の、

 轟音にそって・・・

<2457>「風が立ち、私もすぐに器官ではなくなる」

 今身体を向けて、

 こちら、こちらへ、、

 集まりの全てを招ぶ、

 流れがはやくなり、

 それが私にも順に、

 きこえはじめる、、

 うん、

 うん、そうだね、、

 ややあって、さなかへ来て、、

 私はめまいがし、

 ここをならす、

 しずかに、ひとつの腕で、

 私は集まってくる、、

 そこへいちどきに集めて、、

 しられたうたい、

 

 ものが様々な方向へ、

 特にはっきりとした意識もないまま、

 あらわれては、

 また消える、、

 水の中にはなたれてはいて、

 どう、どう、、

 この領域の回転を、

 肌に含ませるの、

 私はそれは知らないのだけれども、

 身体を上手くして、

 今ここへと立っている、、

 あたしは様子のなかにあり、

 ほどけて、

 ただの糸になる、

 それは染められる、、

 裸で捨てられる、

 捨てたところからまた、生えてくる、、

 粘って、、

 液がひきりなしに出ている、

 あ、本当だな、出てるな、

 吸われる、吸われるな、

 吸われたいだけ、吸われて、、

 なにか、

 一量の中に、

 私は漏れて、

 運ばれ、

 そのまま、先を見ている、、

 

 どこからこの粘、

 粘、粘、と、

 ひとつのまとまり、、

 あなたはさだかではない記憶の、

 その端に、

 もののひとりで立つ、、

 立つところ、風がある、

 日が落ち、

 本当に誰も見えなくなる、

 私もすぐ、器官でなくなる、、

 呼吸がただ自在に通過し、、

 夜の見えないもののなかで生まれたフリをする・・・

<2456>「『呼ばれて行く国 インド』~アジアンドキュメンタリーズ」

 

 

 ガンジス川に浮かぶ蛙のような、人間の死体。

 そのそばで、遊ぶ人、歌う人、祈る人。

 

 死を待つ人の家。

 あなたがたは本だけでマザー・テレサに出会うのでしょう、とひとりの女性。

 

 『深い河』の世界そのまま。本の中の世界に出合う私。

 

 最低カースト、ハリジャンの明るさ。

 日本語の上手いラムさん。

 焼酎は80分で出来上がる。

 

 ブッダが悟る場所。

 スジャータの墓。

 ガジュマルの木のでかさ。

 

 この木を見ていると、ガイドの仕事で得るお金なんか、どうでもよくなってしまうよ、と明るく笑う、下ネタが好きな、やさしい、プラバカルのような人。

 

 ヒンドゥー、仏教、イスラーム。

 貧困、祭り、祈り。

 全てが合わさって。

 

 シヴァ神の妻カーリーを、川に沈める人々の興奮には、

 交通事故に態度を豹変させて集まる『シャンタラム』の一場面を重ねた。

 

 ここでは人が生まれるな、と思う。

 ここでは人が興奮するな、と思う。

 ここでは人が、

 それに対して、決して良いとか悪いとかを言えない。

 

 車の間を当たり前に歩いていく人々。

 セックスする像。

 大きな牛の眼・・・。

<2455>「このていと」

 これはあなたが握るそのままのヒには違いがないのだが、、

 私は、惑い、

 ほとんど、ここで回転して、、

 あれは何の時間かと、

 ひとりで考えている、、

 私が膨らみに浮かび、、

 身体をもって訪ねると、

 それは違う、

 それは同じ相には違いがないが、

 水が違う、といって流れた、、

 あたらしい肉界の初め、、

 呼吸を新たにす、

 私をまた撫でる、、

 ひとつひとつの風の中に、

 自を埋め込み、

 四方へ散らばる、、

 散らばったものはそのものの内部でまた、、

 一量の声を巧みに仕上げるのだから、

 これは何、、

 これは水のヒ、

 それをたがえたヒ、、

 距離の遠さ、

 

 ああ、なんとも、

 遠い場ショに出でてしまったようなのだ、

 あたしは招び、、

 あたしは全身で空気を運び、、

 ものごとの一切と、

 とける場所をさがす、、

 じりじりとヒと、色と、、

 あなたの無感と、

 そこへ混ざる、

 そこへ混ざれ、、

 もっと先へ、

 あなたを招んでいけ、、

 今一量でひらくに違いないもの、、

 この隙間に集まってだな、

 私に声をくれるに違いがないもの、、

 ほんの少し見えて、、

 私は順に駆ける、

 ここがどこであるかは分からないまま、順に、

 この方角へ混じる、、

 あなたは生まれたばかりで、

 

 口に泡を、

 見事にためたな、、

 お前さんは時刻に違いないから、

 あたしをためた、

 ためて、ためて、

 そうして流れたとき、、

 私は時間を戻った、、

 それで、

 少しの間それが見えないように、目を、閉じ、、

 また復帰する、、

 かわすことのできない零を、、

 このていとして・・・

<2454>「緑や、存在の零時」

 もし、存在の零時が仮にあるとしたら、

 それは私に何と聞こえるだろう

 どんな声としてあらわれるだろう、、

 私が糸を向けて、ただぼうっとしたキョウガイに入り

 眠るのはそのためだ、

 

 もし違う時刻を招んだとしても、

 そこにしか声は入らないなら、

 私はなんと応えるだろう

 存在の道の先、

 

 私は存在ではない、

 ただの眼差しであり、

 存在はただ私だけになり、

 身体の粒は全てが声になる、

 声は、波として、あたたまり、

 ある日の風を形成する、

 形成された風は、

 緑の零時に問いを立てる、

 ここは私の通路だろうか、

 それともここはただの響きだろうか

 緑の零時は安寧なのか、

 おそれなのか、

 自身を失って、

 身体はまた泡立つ、

 いや、時刻に帰ってきました。