<2615>「全く底から取ったその音が」

 わたしはまだそのいくつものさわぎに来る、、

 どうしても来る、、

 からだは揺れて、

 ここはあけらかんと、、

 ただ当たり前にあるだけのところ、、

 私は水を得、

 水を失い、、

 ここへ漏れてくるひとつの日、、

 ここではたらくひとつの日、

 あなたには姿がある、、

 ひとつをいじくる、、

 からだの限りいじくる、、

 ひとつの線が立つ、、

 

 まだかまだかと、、

 からだのなかに訊ね、、

 あたしはまったくその奥から、、

 ひとつの手になるものを、

 取ろうとする、、

 取れたら半分ぐらい音がきこえるような気がする、、

 あなたは歩いている、、

 もののただ生まれるままに存在し、

 あなたは順にきこえだすような気がする、、

 からだが振り向いた、

 それは、

 あなたの成す声が、、

 身体の事実と、

 非常に近かったから、なのですよ、、

 あたしは嬉しい、、

 あたしはその長い波に、

 身体を合わせたんですね、、

 あなたもここに、

 きこえはじめたという訳なんですね、、

 あなたの生まれの鮮やかさ、

 光がまともに当たり、、

 あなたは一瞬、何も見ることができない、

 しかし突然、

 生まれたことを知る、、

 私は方々へ駆けた、、

 からだばかりが用意される場所へ、、

 明らかにはじまっていた、、

 

 あたしはきっと水が多いです、

 それに、体力もあります、、

 それをただ、

 分からなくなるのだと思います、、

 何度も繰り返されてゆくうち、

 分からない場所へ、入るのだと思います、、

 あなたは手から、、

 どこまでも生まれ、

 そのからだのなかにぬる、と、濃く紛れて、、

 しずかな歩みをなすのだと思います、、

 あれ、なか、、

 あれは、あたしのなか、、

 かたちというものの、、

 ふえた、やわらかいなか・・・