<1430>「昔日の白い為方が溜まり」

 ぽうと日が浮かんだ、、

 そのあたしのそばに、

 ぽうと、ぽうと日が浮かんで、

 それを、どうしようもなく眺めて、そのなかに、、

 忘れたもの、、

 昔日の白い為方が、

 なにとはなく過ぎて、、

 ながれながら、なにとは、

 長い日が、今静かに浮かんで、、

 その中央に、どうどうという音を立てながら映る、

 

 長く浮かんで、、

 そのふあんな照りのなかへ、、

 昔日の為方が溜まり、、

 線を増し、

 色を増し、、

 こちらの方へぞろぞろ‐ぞろぞろと、とても流れてくる、、

 とても白くて、

 とても呼吸がそこらを駆けては過ぎていて、、

 全体が、どうにだってぽうとした、

 ぽうとした日の為方の中、

 あたしが浮かんだ、、

 

 ここいらへ、それも、どこかくぐもって、、

 ぼやけていて、、

 ぼうと、ぼうと白くて、、

 どうも、私が昔日に出していた声と、、

 声のその後の白い仕草と、、

 そこからの巻き方、

 巻き方のなかへ光線を、、

 鈍く光ってなにやら重たいようなこの複数線を、、

 複数線を身体に許す、、

 

 そのまま当たり前にここへ、ほうけ、

 ほうけてどどろ、ど、どと流れてきて、

 やだ、、

 なになにやだ、やだ、あたし、、

 あたしがいくらも違った線になってあって、、

 少し後ろの方へ、、

 近くに見えてずっと奥、その背景へ、

 がは、は、がば、と身体を付けて、、

 付けたままの思い思いの響きを、

 ここでどうにもきいている、、

 

 ぽう、、ぽうと私は線を、

 身近なゆきかいのなかで感じ、、

 諸方を、

 まだ知らない方途‐方角を、、

 焦点も定まらないままに、

 目をそちらへ放り、、

 日をそちらの方へ投げて、、

 ぱぱら、ぱと、とぱと視線が散り、、

 ほうと少し呼吸を付けて、、

 あのいつか昔日の、

 白い仕方のなかへ、、

 徐々に徐々に流れていく・・・