<1413>「踊る泡のなかへ」

 あらくはじかれているところへ、

 歩と歩、、

 身体自身の重さだけを頼り、、

 ふらふら、

 ふらふら、、と、、一辺の方へ、

 身体がその重さ、流れに対して、

 ぱあっと、

 当たり前に出来上がってくる、

 出来上がったものがまた独自の煙を立てて、、

 し、

 しばらくはそこから見えなくなる、

 

 見えなくなっているもの、

 そのなかで、、

 踊る、、方向を、一度も、確かめることなく、、

 このあらくはじきだされた感慨の、遥か彼方へ来て、

 踊れ、踊りましょう、、

 あたしの流れて来方、その後方へ薄い煙がのびて、、

 次々にそちらを見やる、

 見やるのけれども、、

 なにかなのか分からぬ、、

 誰かなのかも、、

 あたしとあなたでどちらのほうけがまさるのか、

 その表情を、

 じっと見詰める、、

 見詰める、

 

 見詰め、見詰めるこの時間があることが、大層おかしくなって来るようで、、

 張られていた糸が、びんと嬉しそうに、、

 高く声らしきをあげる、

 声らしきを、、

 

 それが上手く通る場所らしく、、

 人、に踊る影、

 がどうも映るかんじがない、、

 映るぎくしゃくとしたかんじが、、

 どうやら影の外に出て煙へ、、

 表情を隠し通す必要もないまま、、

 曖昧な、踊りのさなかへ、、

 ずん、ずん、、ずん・・・、と、

 出でて来てしまったようなのだ、、

 ・・・、

 よろけている身体をここへ、、

 曖昧な空間がだらりと身体の方へ流れて、、

 またたくまに包み込んでしまう、、

 またたくまに影のあらわれない、、

 ひとつの踊りからの音のほうへ、

 ずん、、ずん、、と、

 

 それほどにこのあらく、

 はじかれているところへ来て、、

 ぶくぶくと泡を立てながらしだい、しだいに潜り込んでいくのを、、

 見詰め、見詰め、、びんと、

 時に楽しそうに跳ね上がり、、また静かな場所、