<1409>「道の片側から」

 道の片側から来て、、

 しばらく見てて、

 誰かは分からないまでも、、

 ある響きの辺りで、

 声が来て、、

 私はいくつものほつれを瞬間的に辿ることになった、、

 

 あなたがその道の片側から来て、、

 何も動かず、

 空気も揺れず、、

 ひとつの存在に必要な分だけの、僅かな熱を持って、、

 あたりまえに滑って来る、、

 

 私はもう何を言っていたらいいかが分からなくなり、

 ただ、これだけの身体が、、

 途方もない響きのなかにくるまれていることだけを、、

 ひとつの目で、

 ひとつの身振りで、いつまでも確かめる、、

 

 私は、そこで、なにかの、時間を持って巡るように、、

 して、、長い静かさのなかで、、

 無縁の身体で居た、、

 そこで、さりげない歩の音が続くまでは、

 気味の悪いくらいに現在に、

 いた、、

 どうしたって身体が、、

 二重にも三重にもなる糸のなかを、、

 ただうろのようになって伝えているだけだと、、

 言葉が、初めから、、

 その隙間に通っただけで、、

 私はただここに転がっていただけなのだろうと、

 いう、、

 ものがひとりでに言う、、

 

 別の辺へ、、

 今分からなくなった、誰が走り出すとも知らない、、

 僅かな呼吸音の違いが、、

 そこへ来て、、

 はなやかになる、、

 どうしたって身体が違うことを、、

 ここではなやかに物語る、、

 なにか、これも日なのだろうか・・・

 

 そこに、残りの身体が今もまだ置かれている様子を、、

 誰か、知らない人が休憩中に、

 なにとはなしに眺めて、、

 ふいに声を掛けること、

 その風向きの違いに身体を乗せて、、

 いまにまた連なってそこを見ている、、

 揺れて見ている、、

 あたしはその領域のなかに静かに手を入れたままにしていた、

 まだ分からない声がこのあともするから、

 その方に、

 ぐいと持ち上げて、、

 いままた散らばっているように見えて、、

 そこにほ‐られたままなものも、