<1402>「新しい香が絡む」

 肌の傍に、、

 まるで繊細なもの、ぼうとしたもの、口をアいたまま自身なにだか分からなくなったものなどが、

 このように浮き出、

 なににも利かぬような、、

 緩やかな表情を出だしている、

 

 そこへ、何も思わなかった、

 というよりは、

 何を思っていたらいいのかが分からないような、僅かな遠のき方があったのだ、、

 この辺りへの響き方も僅かであるはずはないが、、

 いつもよりも丁寧に黙しているように思えるが、

 

 呼気が緩められたままでどこまでも流れ去っていた、、

 僅か、、

 誰かが何を感知する訳でもないそこの隙間へ、、

 お互いが全く触れていないとしか思われえないところ、、

 より、そこから、、

 僅かな遠方が口をアけて、、

 瞳の後ろを捉える、、

 むしろそこでは漂うことを停止して、、

 窮屈にかたまり、、

 ごつごつと響き合わせた、、通うざわざわとした遠景が、、

 文字を垂らせて、ぼやぼや、、

 ぼやぼや、

 ぼやぼやと曖昧に流れ眺め得る、

 

 たれとたれとということは全く知られないけれど、、

 より多く水分を含んだ巡りの、

 そのなかにあって、、

 どこからどこへも散じていくような為方を、、

 そこで見もする、、

 

 いくそこここからまたなんだか日々が垂れてきた、、

 にた、にた、 にた、にた、

 にた、

 と、、後ろへ、、その経巡りを、、

 全く圧し潰されてゆくような具合で、

 ほうほう、ほうほうで眺めようとするが、

 新しい香がそれに絡んでい、、

 現象は、細かく表情を変えたまま、、

 それがあまりに緩慢で、

 そのゆるやかな速度を見ていると、、

 そのままほうけて吹き上がってしまいそうだわな、な、

 などという、

 いちどそこらへんにほった言葉、、

 

 ほったものにまた重なるようにして垂れて来、来い来い、、

 妙な香のなかであたたかい、

 にじんで来てみると、

 このような、無距離に、

 いく何千、何万といえるものが、、

 エネルギいを出し合って、

 ここにとどまる、、

 私はその場で上手く憂おうなどという思いはあらわさない、