<1185>「小さな珠」

 小さな珠は跳ねて、

 小さな珠は、

 伏せる、

 や、

 や、お前さん、

 お前さんは一体そんな姿をしていたか、

 けして見せぬ腹を背をそんなにあらわして、

 なんだ、

 なんだ、勘定のそとに置いてほしいのか、

 しかし困ったねえ、

 どうにかこうにかして戻ってはくれないか、

 しかしお前さんのなんという姿形だろう、

 まんじと眺めていました、、

 お前さんは珠だね、

 だけども一体これは何だね、

 綺麗なカーヴを描くのじゃないか、

 そんなに顔をあらはしたんではいけない、

 存分に堪能しました、

 表情を楽しみましたよ、、

 戻ったら良かろう、

 あァ、そうして何とかこう角度を変えて、

 向きを変えて、勢いを変えて、

 空気の中にとまってするんだけれども、

 さあこれから一向に戻りませんもの、、

 おいお前さんは珠じゃないね、

 どこから拾われてきた、

 行方を言いなさい、来し方を言いなさい、

 不思議な顔をしていなさる、

 ひょっとするともうほどける時間なのかしら、

 このようにして順番にほどけてゆくのかしら、、

 それは困ったねえ、

 わたしはここでこうして眺むしかないけれども、

 ここでこうしてあぁなんというかあいらしい顔をするのかしら、と、ひとり眺むことしかせないけれども、

 ね、アレ、

 また跳ねました、

 あ、こちらも、

 こちらも、こちらも、

 また跳ねますよ、

 ・・・仕舞いましょうか、

 ええ仕舞いましょうか、

 今日はとても香気溢れる一日だと、ただ思っていたところでした、、

 転じてゆきますか、

 転じてゆきますか、、

 お前さんは綺麗な姿をしているねえ、

 嬉しいじゃありませんか、、

 うん、、うん、、そうだ、

 快い響きがします、、

 豊かな想いがします、

 静かですね、

 あなたの小さな音を聴いているだけだのに、

 ゆっくりして、

 次第々々に回転するものと、