<1083>「瞬間の生き物」

 遠くまで届く時間のなかだけにいる訳にはいかない。

 大概は流れ、今として流れ、また同じものが重なる。

 あるいは風景と、ただのざわめきと目が合って、

 回転が

 遠のきが

 和やかな色が、

 異なる瞬間を示してしまう。

 瞬間の生き物、

 わたしは分かれ、重なってゆく。

 わたしは分かれ、重なってゆく。

 時折、遠くまで続く時間を経過しながら、

 そのときに別になり

 そのときに別に居(い)る、、

 あるいは別の日に揺られ、別の日に連れ去られ、

 あくまでも忘れっぽく、静かに重なる今はからからとさわやかに鳴ってみせるだけの

 わたしはどれも日々であることを疑っていない、

 そして、どこか確信しきれない、、

 ちぎれたと思う端々からまたあなたが現れる、

 あんまり当たり前で、不思議と思う隙間のないような・・・