<1066>「未生の、声のなかに」

 未生のもののかすかなささやきに、たったひとつの指で静かに同化してゆく

  (あらゆる人々の気持ちは分からないかもしれない

  ただ

  (あらゆる状態の気持ちのことは分かる、、

 わたしがものを考えるスケールより遥かに大きく、、

 わたしが頭で考えているリズムより遥かに重厚に、

 その未生はここに当然のさまでささってしまい、

 ただ戸惑っているか、ぐったりしていることしか出来ない、

 一体なにが祝福で、なにが祝福でないのかが分からない、、

 言葉があからさまにあちこちへ散っていくのを感じる、

 それで、どうやらぼぉとするよりほかに態度の取りようがない、、

 わたしは営みに限定することにした、、

 全てそこに閉じたあと、外側へはどこに拡がってもいいようにした、、

 数少ない声のなかにもわたしのものが混じる、、

 混じり 混じり ただおそろしく柔和な未生を想う、

 未生よ、わたしを際限なく試せ、、

 その無際限の態度、ただの爆発的な声にわたしを浸そう、、

 あるいは濡れたままでゆこう、、

 研究者の目で、、不可思議なものの前に歩み出でた姿で、、また、静かにあなたを誘おう、、