<699>「冷えた過去、私と現在」

 急な願いが、肩を動かす。飛び出したばかりの音で、全身がからまる、転がって喜ぶ。

  一体、私には心地の良い音程とて全てなんだ

 だからあなたにだけ二日間の、それも気持ちがひっくり返るその二日の時間を、眺めたいだけ眺めて、そっと舐めてみるのだと言えている。どうだ、与えたものだけで見ている、としても、なお震わしいこの呼吸は。誰かのための緊張、強いられないで、時折忘れている。あなたが歩むとしてそこはやわらかい、まだかまだかと踏みならす機会なんだ。

  全員という転がりを摑みそくねたとして・・・

 冷えた、過去私と現在、只今の、気温と呼んでは微笑む、気持ちと呼んでは苦笑する風景のなかで、滞りなく冷え、また起き上がって叩き回る場面は、うなずきをもって表そう。それ以外の身振りを、あたためたり、冷やしたりしてしまおう。

  とっても、と言っては、はてさて、と過ぎるあれこれ

 時々、何か急いでいるのだろうか、ポロポロとまとわりついていた、本当はまとわりついていたのではないはずのものを、落していた、それも、落としていけないとも思わずに、ただ、二コリともしなかったのは、新たに、また気温らしい回転を始めなければならなかったからなのだが(なのだが!)。どうやら、ひとつずつの嘘と、まとまった当り障りのなさで、混み合って、ほどいて、とくに嬉しいのは浮かび、らしい。

  誰彼に話す間だけ、私が別ものになれているのと同じ